[続・緑の眼鏡と]
やたら面倒そうだし、
・・・・いやいや。
やたら手がかかりそうだし、
・・・・・・いやいや。
やたら手に負えなそうだし、
・・・・・・・・いやいや。
やたら手間もかかりそうだし、
・・・・・・・・・・いやいや。
やたら手に余りそうなことだし、
・・・・・・・・・・・・いやいやいやいや。
喋り方はヘンだしコート全て100%とかチームメイトながら普通に有り得ねーし我儘だし、
一本気通ってるフリしてかなり自分勝手だしゴーイングマイウェイだし、
言い出したら容赦ねーしきかないしストイック装ってわりと貪欲だし。
あーーーーーー、 なんでコイツなんだオレ。 と高尾は心底しみじみ思う。
これほどここまで悩んだ相手なんて今まで無い。
えっ嘘マジ!!? て気付いた瞬間、
「ちょちょちょちょっと待て、本気か!? オレ!!?」 と真剣に頭を抱え込んだ。
何で緑間?! よりによって何故にコイツ!!??? などと混乱を極めた。
けれど。
言い換えるとするなら、
どれだけ自問自答したところでとっくに手遅れ、
オレ的にもう真ちゃんにぞっこん(死語すぎる) だしコイツしか見えてないし。
「つーワケでそろそろ次の段階に行きたいんだけどイイよな?」
「・・・・・先程までの独り言は、一体オレを誉めているのか、貶しているのか。 答えろ」
「は? どっちでもねーって。 ただの睦言」
「・・・・・・・・・・・・」
「ついでに、そろそろ次の段階に進むってトコで真ちゃんに確認しておきたいんだけど」
「進むも進まないも無いのだよ」
「(聞いてないフリ・聞かなかった様子・聞こえない前提で) オレたち、エッチに及んだ場合どっちが上? どっちが下? 表記はオレが左? オマエが右? もしかして逆? どーする???」
「・・・・・・・・。 オマエが何を言っているのか全く理解出来ないのだが」
「まあ基本、惚れたオレが攻めるのがセオリー、だよな? 攻める方が勃たないとエッチ出来ねーし」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「それとも惚れた方が受けるのがフツウ、か? こんだけオマエに惚れといて、どっちかっつーとツライ役目を負わせようってのも酷いって言えば酷い話だし」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「けどまあ、とりあえずオレが攻めて首尾よくこの後、コトを終えたとするだろ? そしたら終わったあと、まず真ちゃんになんて声かけようかとかも考えたりするワケだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「一般的? に 『お疲れー』 とかだと、なんとなくルーチンワークっぽくねえ? かと言って 『ご馳走さん☆』 ってのも流動的でイヤだし、『お休み』 なんかもうヤったらすぐ寝る! みたいで最悪だろ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ってさっきから真ちゃん聞いてる? オレの話」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「真ちゃんー? おーい?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ひでぇなこんな近くにいるのにガン無視かよー? せめてウンとかスンとか何か言えって」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スン」
「ギャハハハそっちかよ!!!!」
「〜〜〜〜〜〜〜〜オマエが何か言えと言ったから言ってやったのだよ!! 何故笑う!!?」
あんまりにもカワイイ、けれどアタマの悪すぎる(※誉め言葉) 緑間の返答に、
高尾は爆笑しつつも胸キュン(またまた死語) だったため、
ここは不意打ちのキスひとつで済ませてやった。
無理にカラダの関係にならなくてもまだもう少しの間くらいはいいか、とも思ってもみるけれど、
いずれ近いうちには、こうやって日常会話で軽口を叩きつつも、
ごくごくフツウにSexに持ち込める距離に持って行きたいよなーやっぱり。 などと思っていたら。
「高尾」
「ん?」
「この甲斐性無しが」
「・・・・・え? えーーー・・・・???」
案外 『その時』 は、思いがけずコトのほか早く訪れそうな気がしないでもない。
ほら作文にさえなってない(・・・・)。
力不足どころの話ではないです。 どうしたら上手くかけるんですか。
タスケテーーーオシエテーーーー!!