女というものは、基本的に(個人差は多々あれど) 『可愛い』 ものが好きらしい。
最近、日番谷冬獅郎はそうしみじみ感慨に耽っている。




「あ、隊長」
「何だ?」




「あたし、今日はこれから定時であがりますから、あとよろしくお願いしますね〜」
「私用か?」




「ま、私用といえば私用ですけど」
「?」




「あたしこれから、あの子と約束があるんですよね〜♪」
「???」




「いやだもう! あたしが 『あの子』 って言ったら、隊長以外あのコしかいないじゃないですか」
「・・・・雛森か」




「そうですよー。 あたしたち最近、仲いいんですよ?」
「そうだった・・・・か」




言われて日番谷は美貌の部下を見上げ、思い出す。




『私ねえ、この頃シロちゃんとこの松本さんと沢山仲良くしてもらってるの〜!』




そういえば、少し前にそんなことをあいつが、雛森 桃が嬉しそうに言っていたような気がする。
その時はまたいつものことだ、とただ聞き流していただけの自分だったのだが、本当に仲が良かったとは。




「だからねえ、今日はこれから一緒に湯浴みの約束してるんです」
「・・・・・・」




「やっぱり親睦を深めるためには、一緒にお風呂に入るのが一番だし♪」
「・・・・・・」




「あの子可愛いから、楽しみだわ」
「・・・・・・」




形の良い唇に指を当て、何を目論んでいるのか 『ふふ』 と小さく笑った腹心の部下に、
日番谷は、 ・・・・日番谷冬獅郎は僅かだが、計り知れない企みごとを感じ取って。




「松本」
「なんですか?」
「・・・・・・・・」
「? 呼んで呼びっぱなしで無言だなんて、ヘンな隊長。 ・・・・あ、仕事終了〜。 それじゃあたし帰りますから。 お疲れさまでした〜」




奔放さを前面に押し出すようにして、乱菊が手際よく自分の机の上を片付け終え、
(あろうことか上司であるはずの自分に背中を向け置き去りに)
部屋を出て行こうと、悠々と執務室の扉に手をかけたと同時。
松本、ともう一度呼んでいた。
その声に、だからなんですかと乱菊が再度口を開く前に。




「・・・・泣かせるなよ」




思わず、というには表現としてみれば、少し違う。
だが能動的に、気づいたらそんな忠告にも戒告にも似た言葉が口から出ていた。
主語のない言葉に、瞬間的に振り向いた乱菊の視線と自分との視線が一瞬だけ交差する。
「なーに言ってるんですか隊長」
「・・・・・・」
瞬時、はぐらかされるか、と考日番谷が考えたのは杞憂だった。




乱菊は、
・・・・・・松本乱菊はその視線をふわりと和らげ、けれどどこか不敵な笑みを湛えて−−−−−−。




「あたしがそんな甲斐性無しに見えます?」




そう、言った。
























女性専用湯処の、十人は優に入れそうなほど広い湯船で、
浅く僅かに揺れる湯の色は偶然か必然か、仄かに色付く桜色を通り越し、もう少しだけ濃いめの白濁した薄い桃色。
はー極楽だわ〜、と湯べりに背中をもたせかけ、湯に浸かって上機嫌で天井を仰ぐ乱菊とは正反対に、
当の雛森 桃は、彼女から中途半端に離れた位置、
そして何故なのか顔の半分程度までもを湯に浸けそうに、ぶくぶくと深く深く湯船に沈み込んでいくような勢いだ。
「何してんの? そんな隅にいて」
もっとこっちいらっしゃいよ、と当然の如く怪訝そうに乱菊が声をかけてくるが、
堂々とリラックスしている乱菊を前にしては、いくら女同士とはいえ、やたらと照れる。 正視できない。
そもそも桃としてみたら、今までだって滅多に他人・・・・(それが同性であったとしても、だ) と一緒に入浴などしたことがなかった上、
こんな本格的なナイスバディ(・・・・) を眼前にするのは無論のこと、初めてで。
なのに何故、現状がこの状態なのかと聞かれてしまうと、ただ単に乱菊の強引さに負けた・・・・、というか、
前回数日前、一緒に甘味処で甘物を食してとめどないお喋りをした際に、
ふと 「今度一緒にお風呂入りましょうねー」 との約束を簡単に取り付けられてしまったというか、
つまりその、あの、・・・・気づいたらここに連れて来られていた、というのが正しいのである。
「桃?」
「は・・・・はい」
「もっとこっちいらっしゃいってば」
「・・・・・え、えっと・・・」
「来ないの? それならこっちから行くからいいわ」
「ええ!?」
「そこでなんで驚くのよ、一体」
はわわわわ、と桃があたふたしている間に、彼女はざばざばざぶざぶと湯をかきわけて近づいてきて、
今にもその豊満な胸が当たる(・・・・) んじゃないかというくらいの有無を言わせない勢いで真正面、
面と向かって顔を覗き込んできた。
「なーに? なんか今日のあんた、ヘンよ?」
そう問い掛けながらも不思議なことにやたらと愉しげな乱菊と違って、
桃は更にぶくぶく頭まで沈みかねない状態に拍車がかかるだけだ。
「それともなに? あたしの顔に、何かついてる?」




だってだって、だって。




「ち、違います・・・・」
できるだけ、視線を逸らして。
「じゃあ、なに?」
直視できない。




大体第一、このヒトと素っ裸で真正面から正々堂々(???) と向き合える人物が、
向かい合って恥ずかしくならない、引け目を感じない人物など、同性として一体どこを捜せば存在するというのか。
勿論、その胸だけではなく肌の色も真っ白で手脚も長くて、誰もの視線を惹き付けるほど華やかな女性。
自分と彼女との年齢の違いを差し引いてみたって、
たとえ数年数十年後、自分が彼女と同じくらいの年代になったって、
どう頑張っても今、目の前にある肢体には届かないことくらい悲しいかな一目瞭然、想像してみなくても最初からわかる。
だからこそ余計、小さな羨望は憧れに変わり、そしてそんな彼女と懇意になれたことがとてもとても嬉しくて、ただそれだけで充分満たされていたのだが。




「だ、だって、ま・・・・松本さん、すごくキレイだから・・・・」




あの、その、・・・・松本さんはあたし、の、憧れの人だし余計、こ、こんなふうに面と向かい合うと、
目のやり場に困っちゃうんです、 ・・・・と言いたかったのに告げたかったのに伝えたかったのに。




「なーに言ってるの」
「わ!」
笑み混じりの声に続いて、形の良い指先でぱしゃっと弾かれたお湯が顔に飛んできて、言葉にしたかったそれらは中断される。
「ひ、ひどいですいきなり・・・・」
目に入っちゃったじゃないですか、とかかった雫を慌ててごしごし手で懸命に拭っていたら、
「桃の方がよっぽど可愛いわよ」
言って、乱菊は猫のように目を細めて笑った。
そして、改めて語調を変えて。
「ところで唐突だけど、あんた、狙ってる男とか落とそうと思ってる男とかいないの?」
「え?」
「だ・か・ら! 好きな男はいないのかって聞いてるの」
「い、いませんよ! そそそそんなの・・・・!」
そんな余裕ないですし、松本さんみたいにあたしもてないですから、と慌てて口走ると。
何故か乱菊は、
「これだから自分のこと自分で知らないコって・・・・、」
と半ば呆れて小さく口の中だけで呟いたあと、桃がその意味を怪訝に思う間もなく、
まあだからこそ、あたしが付け入る隙もあるのよね、なんて更に意味不明な言葉をやはり口の中だけで発し、
「じゃあ、あんたんとこの隊長のことはどうなの?」
半ば強引に話題を引き戻してきた。
「あ、藍染隊長ですか・・・・!?」
「そう」
「あああ、藍染隊長のことは、尊敬してます・・・・」
「それだけ? 惚れた腫れたとかないの?」
「あああ藍染隊長のことは、ほんとに、ほんとに尊敬してるだけです・・・・!」
彼のことは勿論のこと、好きだ。
いつだって穏やかな性格も、柔らかな物腰も、部下に対して向けてくれる視線の温かさも、かけがえのないものだと思っている。
だがそれは恋愛感情とは少し違ったもので、
如いて言うならばほんとにホントに本当に、尊敬してやまない上司に対する慕情のようなものなのだが、
しかし実際のところはよくよく周囲からは誤解されがちでいる。
だが、それは本当に違うのだ。
桃本人としてみれば感情と慕情はまた別のもの、という区分けがそれなりに自分なりには出来ているつもりではいるのだれど、
どうやら周囲からすると、なかなかそうは見えていないらしくて。
「す、好きは好きですけど、そういうんじゃなくって・・・・優しいなあ、とか、この人の部下で本当に良かったなあ、とかそういう・・・・!」
こんな微妙で曖昧な表現で、果たして乱菊に理解してもらえるのかどうか危ぶまれる拙さをもって、
「だ、だから、本当に普通の意味で慕ってるだけです・・・・!」
だが懸命に伝えると、
「そうなの?」
「はい!」
「へえ・・・・そうなんだ」
思っていたよりもあっさりすんなり、彼女は頷いた。




しかし。




「じゃああたしが桃のこと貰っちゃっても平気よね〜♪」




俄かに意味不明、不穏な形に唇を動かしたあと、
きょとん、としている桃に向かって先程湯船のお湯を弾いた指先を伸ばしてきたかと思ったら。




「松本・・・・さん?」
「じっとしてて」




彼女の明るい栗色の髪が揺れ、静かに水滴の滴る音。
桃は一瞬、何がどうなったのかさっぱりわからなかったのだが−−−−−−−−。




「・・・・、ッ・・・・!!?」




自分の口の上に、ふわりと柔らかで優しくて、きれいな唇が重なっていると理解したときには、全てが遅い。
「ん・・・っ、ん・・・・!」
あんまりにも驚いて、塞いでくる唇から思わず逃れようとしても、手練に長けた乱菊の腕はいつの間にか桃の背中に回されていて、
後ろに下がることも出来ず、それどころか。
「、っ・・・・?!」
息継ぎしようと思い、僅かに口を開いてしまった隙に滑り込まされた甘い味のする彼女の舌の感触と、
平坦な胸にぐいぐい押し付けられてくる豊かな乳房の感覚に、思考は混乱するばかり。
一度パニックになった頭では、もう何も考えられなくて、ただ掻き回される口腔。
「・・・っ、は・・・・」
どれだけの間、吸い続けられていたのか、味わい尽くした乱菊がとりあえず唇を離した時点で、桃は軽い酸欠状態に陥ってしまっていた。
「・・・・大丈夫?」
慌てて急いで懸命に呼吸を繰り返す桃を、乱菊は心配気に覗き込むが、一度乱された息と混乱は止まらない。
「な・・・っ・・・、なっ・・・・、何、を・・・・!?」
「何って、キスしただけじゃない」
「−−−−−−!!」
「もしかして初めて? だったら得したわ〜」
「なっ、ななな・・・・・!」
「桃、あたしのこと嫌いじゃないでしょ、好きでしょ?」
「そ・・・・それはそうですけど、好きです・・・・けど、でも・・・・!」
「だったら決まり」
こんな問答をしていながらも、乱菊はしっかりと桃を捕まえていて、飛びすさって逃げる隙を与えない。
それどころかますます抱きしめる腕に力を込め、触れ合う互いの肌。
「だって、だって・・・・松本さん、市丸隊長はいいんですか・・・・!?」
それに意識を掻き乱されそうになって、半ば悲鳴にも似た声を上げると、乱菊はまるで意外心外、
とばかり二度ほどまばたきを繰り返し、ややしてクスクス笑い出した。




「え? ギン? ああ、いいのいいの。 だってあいつはあいつであんたんとこの隊長と好き勝手やってるもの」
「ふええぇぇぇぇぇ!!?」
「だーかーら、あたしたちももっと近づきましょ」
「わあっ・・・・!?」




乱菊の問題発言に気を取られたのも束の間、
背中に回されていた手が、するりと背筋を通って落ちていき、白桃色の湯船の中に沈んでいく。
と同時、乱菊は桃を抱きすくめる形はそのままに、躯だけを下方に移動させ、
唇でそっと、薄桃色に色付いた胸の尖りに触れた。
「や・・・・!」
途端、ヒクン! と柔らかな背中が仰け反る。
「可愛いわね、桃」
「やっ・・・・、やぁ・・・・!」
胸と胸の間に顔を埋められ、抱き込まれて唇で触れられる、それだけでも泣きそうになっていたというのに、
白く濁った湯船の中、先程滑り落ちていった乱菊の指先が、
そっと深い部位に辿り着くに及ぶと。
「ゃ・・・・あっ・・・・!!?」
「あら、思ってたより、・・・・肉厚・・・」
混乱プラス恥ずかしさ、に加えて、初めての感覚に、
今自分が何をされているのか、今、何を言われたのか頭が、理性が知識が追いついて来ない。
ただ、自分の躰の深いところに触れてくる乱菊の指が探るように動いてくるのと、
湯の熱さとは違う、身のうちからの熱に、はからずとも涙が落ちた。
恥ずかしくて恥ずかしくて、そんなところに触れられても逃げられない自分がどうしようもなくて、
相手が憧れの乱菊だから、余計にどうすればいいのかわからなくて、ただ羞恥心だけ高まって。
「・・・っ・・・や、ぁ・・・・松、本さ・・・・」
頬を伝って落ちる涙に、しゃくりあげる声が混じる。




そうして、ここでやっと乱菊は泣きじゃくりはじめた桃の様子に気がついたらしかった。
「あ、ちょ、ちょっと・・・・!」
ほんの僅か、焦った様子で慌てて胸から唇を離す。
「酷いことしないわよ、だから泣かないで」
そう今更取り成すように言われたって、
ごめんなさいごめんなさいごめんね、先走りすぎたわあたし、と慌てて撫で撫でと頭を撫でられたって、
桃の嗚咽は止まらない。




「う・・・・ぅえ・・・っ、ひ・・・っく・・・・ひどいです・・・・ひどいです松本さん・・・・」
小さな肩を震わせて、途切れ途切れに紡がれる声が、また一層震えているあたり、どうやら本当に先走りすぎたらしい、と乱菊は僅かに反省して。
「・・・・ごめんなさいね、桃」
抱き込んでいた躰を、優しく解放する。
「・・・・っ・・・」
離れたら離れたで、また息を飲んだ桃に向かい、
「あたしのこと、嫌いになった?」
・・・・少しだけずるい、先手を打つ展開に持ち込んでみた。
「え・・・・」
「こんなことして・・・・嫌われちゃったかな、あたし」
「そ、」
「ごめんね」
桃が口を開く前に、覆いかぶせるように謝る。
無論、これは乱菊の得意とする搦め手で手法で戦法で、どこまでも真っ直ぐ素直な可愛い桃は、




「・・・・そ、そんなことないです! 松本さんのことは・・・・あたし、あたし・・・大好きです・・・・!」




見事なほど、
危うく思わず吹き出してしまうかと思ったほど、疑うことを知らず簡単に簡単に、搦め取られてくれた。




「・・・・本当?」
うふふ本当に可愛い、と内心での会心の笑みを必死で抑え、言葉じりだけは小さくそう尋ねると。
「はい・・・・! だ、大好き・・・・です、から・・・・」
桃はただでさえ赤く染まっていた頬を一層上気させ、
「た、ただ驚いただけで・・・」
そんなふうに、ますます自分を喜ばせるような表情で縋ってくるから。
だから。












「・・・・やっぱり」
「え?」
「やっぱり、あたし、あんたのこと好きすぎるわ」
「え・・・・?」




仕方ないわねえ、もうそろそろ二人して湯あたりしそうだし、時間も時間だから他の子たちも入りに来ちゃいそうな時間だし、
と、ひとりごちて。




「だから続きは、あたしの部屋に行ってしましょ?」




「ふえええぇぇぇぇぇ!!!!?」




想像通り予測通り、思いきり吃驚した桃を素早くもう一度、有無を言わさず今度はその胸に強くきつく抱きしめて、




「心配ないわ」




と柔らかな右頬に、




「一緒にイきましょ♪」




と滑らかな左頬に、




触れるだけの、優しい、優しいキスをした。
























「・・・・で、どうだったんだ?」
「はい?」




場所は変わって、十番隊執務室である。
珍しくも湯呑みに緑茶を煎れて自分に手渡してくるそれを受け取りながら、日番谷はそれとなく矛先を向けてみた。
翌日のことだ。




「何もなかった・・・・んだよな?」
「・・・・・・」




「おい」
「・・・・うふふ」




「ま、松本・・・・?」
「何度も言いますけど、隊長はあたしがそんな甲斐性無しに見えるんですか?」




乱菊の返答は、日番谷の発した質問に対して、直接的には答えになっていない。
なっていない、の、だが。
だが。




「・・・・・・・・・・」




・・・・なんだか、
・・・・なんだか深く考えることが空恐ろしくなって、




「・・・・・・・・・・」




日番谷は、日番谷冬獅郎は、それ以上考えることも詮索することも、やめた。




と、三秒後、
「ほら、噂をすれば♪」
執務室の窓から外を覗いていた乱菊が華やいだ声をあげる。
「桃ー! おはよー!」
釣られて日番谷も緑茶をすすりつつ、ひょい、と窓から顔を覗かせれば、確かに窓の下(ここは二階だ) には丁度通りがかったらしい、雛森の姿。
「今日もいい天気ね〜!」
窓から身を乗り出して、大きく手を振る乱菊に、雛森も嬉しそうにこちらを見上げて。
「あっ、おはようございます乱菊さん、それにシロちゃんも」
ホントにいい天気ですねー、と手を振り返す、端から見ればそんな他愛無い、微笑ましい構図だったのだが。




「・・・・ちょっと待て・・・・『乱菊』、って呼んだな、今?」




若くとも流石十番隊隊長、日番谷冬獅郎は気づかなくてもいいことに気づいてしまう。
確か、確か先日までは、いやいや昨日までは確かに間違いなく、『松本さん』 と呼んでいたはずなのだ、確かに。
それが、それが突然、昨夜を境にして 『乱菊』 呼びになっていた意味深さゆえに、ただでさえも緑茶で咳き込みたくなっていたところだったのに。




隣に立つ自らの副官、唯一にして第一である美貌の部下が、階下で手を振る雛森に向かって、




「明日の夜はもっとイイコト教えてあげるわねーーーーーー!!」




と大声を張り上げた瞬間、日番谷は含んでいた緑茶をたまらずゴバッと吹き出した。




同時に、下では言われた当人が顔だけでなく、耳まで真っ赤にしたことは言うまでもない。




「松本・・・・」
多大なるダメージを受け、よろりとふらつきながらも、やっぱりてめえ雛森と・・・・・、と今更わかっていたが充分すぎるほど悟っていたが、
ぼそりと呻くと。
「−−−−−あら、何を想像したんですか?」
昨日と同じ、否、昨日よりもう一段階、不敵に無敵な笑みでクス、と笑われたあと、
「きったなーい。 自分で吹き出した分は、自分で床拭いてくださいね。 あたし掃除するのイヤですよ〜?」
くるりと背中を向けられた。
「てめえ・・・・」












手練手管に長けた多少問題アリ、な副官を持ちながらも、十番隊は今日も平和である。

















※ すんげー昔(たぶん五年くらい前) に書いたものを発掘して再アップしただけなので、なんか色々アレでアレですが、もう直す気力も技術もありませんでした。
だから読み返す勇気も無いまま、ぶん投げ再アップです。 ・・・・・・すいません。 


SS〜「お風呂場」〜