[ Lovely Bunnnnny!4 ]











「そのまま、動いてみろって」
「・・・・ん、ッ・・・」
掠れて低く、それでいて強請るような声に誘われるよう、バーナビーは自ら腰を揺らした。
すると、身体の中を貫いている虎徹が内壁を甘く擦り上げ、
たまらず吐息が唇から零れる。
「わりと、巧いな・・・・」
意外だぜ、と少しばかり驚く虎徹の上で、眉を寄せつつもバーナビーが身体を上下させる。
重力と、自分の体重によってかかる負荷が生み出す快感を追いたくて、
自らの内部を埋め尽くす虎徹自身の切っ先でそのポイントを擦り上げようと、
僅かに身体をくねらせて場所を探るも、もともと自分で動くことにあまり慣れていないその肉体は、一定以上の快楽までしか届いてくれなくて。
「あ・・・・ッ、ぅ、く・・・・!」
懸命に、腰を上下させる。 けれど、やはりただ焦れったい。
もっと、深いところまで欲しい。
「っは・・・・ッ、あ、あ・・・・っ・・・」
「・・・・バニー」
大した理由もなく、ただ名前を呼びながら虎徹は彼のその細い腰に手を添え、
そんなバーナビーの姿態を下方から見上げていた。
自分の腹部に手をついて、己に深く貫かれながら身体の上で激しく腰を揺らし続ける様は、
叶うものならそれこそ一晩中でも眺め続けていたいくらいのもので。
Sexには何ら不自由ない程度に仄明るい部屋、バーナビー宅、そして彼のベッドの上、
眦を緩めて虎徹は自らも快楽を味わいながら、目でも楽しんだ。
細い身体が揺れるたび、瑞々しい肌を伝う汗。
快感に仰け反るたび、流れる髪の動き。
本当に、美人だ。
実際、そんなことを正直に告げてしまったらきっとまた、なんやかやで怒られてしまうだろうけれど、
事実は事実なのだから仕方がない。
本気でご立腹、のバニーちゃんは以前何度も見た(・・・・というかコロサレカケタ?) こともあり、
美人が怒ると怖い、との通説をまんま体現したかの如くの有様でもあるのだが。
「こうやって見てりゃ、カワイイよなあ・・・・」
思わず、本音と同時に笑ってしまい、
「何、」
虎徹のその言葉と笑みに気が付いたバーナビーが何ですか、と口にするより早く、
腰に添えていた手で細腰を強く強く引き下ろし、一緒に自ら下肢を突き上げた。
「ひッ・・・・!」
虎徹自身が奥までめり込む感触に、バーナビーが息を飲む。
構わずそのまま揺すぶってやると、
「ぅあ、あ、虎徹、さ・・・・っ・・・・」
びくびく身体を震わせ、甘く、艶めいた声で名前を呼んでくる。
「も、キツイか?」
わかっているくせ、改めて訊ねてやると、その細い顎で頷かれて。
「じゃ、仕上げ・・・・と」
素直なうさたんに虎徹は満面の笑みで応え、両手で支えていた腰を本格的に揺らし始めた。
合わせて自らの腰も相応の動きで使い始める。
「あ・・・・っ、あ、あぁ・・・・っっ・・・」
追い上げ、煽り上げる早さと強さ、そして角度で虎徹自身がバーナビーの中を蹂躙する。
真っ直ぐ高みに向かわされた身体は、
悩ましい吐息と荒い吐息とを零しながら、一挙に絶頂に駆け上がる。
「あッ、あ、もぅ・・・・っ・・・!」
指先がかたかた震え、反射的に閉じた目蓋、目頭が熱くなって今にも涙が浮かびそうになった瞬間。
「ん、・・・・っっ・・・・!!」
身体の奥の奥で放たれる虎徹の熱い飛沫を受け止めながら、
バーナビーも白蜜を、荒く上下する彼の胸元に激しく迸らせた。


























「・・・・あの、どうして笑っていたんですか」
一休止中、虎徹がウォーターサーバーからグラスに水を注いでいると、
先にグラスを受け取っていたバーナビーがそれに口を付けながら、聞いてきた。
「ン? 笑ってたか?」
「笑ってました」
虎徹がごくごく水を飲み干し、もそもそとベッドに戻ってくるとバーナビーはベッドの中、少しだけ憮然としてきっぱりそう言い切り、きろりと睨んでくる。
「笑って・・・・、て、いつだよ?」
「・・・・っ、」
突き詰めて問い返すと、途端に口篭って頬に赤みが差す。
「いつ、俺が笑ってたって?」
まさか虎徹さんの上で頑張って腰を振っていたときのことです、なんて答えてくるはずもなく、
「・・・・・・・・・・・」
無言で、じとー、と恨みがましく更に更に睨まれた。
・・・・・・・・まあ、そんな目付きですら結局のところやたら可愛いのだが。
と、いつもの如くの結論に(勝手に) 落ち着いたところで、あえて年上、三十路の方から折れてやった。
「美人だよなあって思ったんだよ」
怒られる、もしくは否定されることを承知で、あくまで正直にそう告げると。
「・・・・・は?」
最初は本気で主語に値するものがわからなかったようで、何がですか、と素で訊ね返されてしまった。
「バニーが。 美人だよなって」
「・・・・・・・・・・・・僕が?」
それでもバーナビーとしてはすぐには理解しきれなかった様子で、二、三度その長い睫毛をまたたかせて瞬きをする。
「カワイイし美人だし文句ナシだろ。 そんな相方が、自分の上で必死になってる姿なんか見せられたらついつい嬉しくなっちまうに決まってんだろ?」
「〜〜〜〜〜〜やめてください!」
ニヤニヤしながらそう言ってやると、やはりというか当然というか、今度はその顔を真っ赤にしてバーナビーに怒られた。
「そもそも、美人とかそういう表現は女性に使うものでしょう!?」
「んー・・・まあ、そう言われればそうだけどよ」
「ですよね!」
「なんとなくバニーには使っても違和感ねぇっていうか、そんな感じがしてな」
「しません!」
ぴしゃり。
全否定で返し、素早くベッドから抜け降りようとするバーナビーを、慌てて虎徹は押し留める。
「うわッ、〜〜〜〜悪い悪い、 ・・・・・マジで怒っちまった?」
「・・・・・・・・怒ってません。 呆れただけです」
言葉の端々に憤然としたものを散りばめさせられつつも、、何とかバーナビーをベッドの中に留置させることに成功。
しかしながら嘘付けお前さんちょっと怒ってたくせに、とココロの中だけで虎徹は呟いて、
やっぱりちょっとご憤懣状態、ふいっとそっぽを向いて視線を合わせようとしないバーナビーの、
そんな照れの素振りと仕種が可愛くて、
汗なのかそれとも別の体液なのか、微かに濡れて湿り気のある彼の金髪に手を添え、
後頭部、その髪の中に指を滑り込ませる。
そのままゆっくり口唇を重ねてみても、特に抵抗はなくバーナビーは受け入れたようで。
「・・・・ん・・・、」
穏やかなキス。
だが、深く深く重ね合わせられていくうち、舌と舌が絡み合う。
ぬめった柔らかな熱と熱とが唾液を介して求め合う感触に、バーナビーの背筋が震える。
「は・・・・っ、」
息継ぎのため、一旦解放されたと思いきや、再び奪われて。
ゆっくり、長く時間をかけたディープキスがやっと終わった頃には、すっかり脱力してしまった。
なのに身体はどこか何か熱くて、奥が、疼く。
「・・・・・・卑怯ですよ、虎徹さん・・・・」
そのままくたりとベッドに伏してしまいそうになりながら、ぼやくと。
「んー?」
あえてすっとぼけつつ、バーナビーの弱い抵抗さえさりげなく気付かないフリで退けて、
また虎徹は彼を抱き寄せた。
「もう一回、イケそうだよなあ?」
「な・・・・ッ・・・・」
金髪の散る耳元で囁かれ、途端に慌てられるけれど。
「若いよなあ」
茶化すよう言ってやると、慌てふためきながらも可愛いバニーちゃんは。
「こっ・・・・虎徹さんだって・・・・」
そう、深い意味があってそんなふうに言った訳ではなかったのだが。
あくまで言われたから言い返しただけ、だったのだ。 が。
「んー、まあ勿論」
正面から心底嬉しそうに笑いかけられ、ドクンと心臓が跳ね上がる。
「うわ・・・・っ!?」
途端、笑ったまま虎徹はバーナビーを押さえ込みつつまたしてもベッドに押し倒し、
「俺も、まだまだ若いつもりで頑張るからよ」
押し倒されついで(?)、直接グイッと腹部に押し付けられた虎徹自身の感触で、その台詞の意味を悟って実感させられてしまう。
「・・・・・っ・・・、」
と同時、キスで疼き出していた欲が、再び下肢に集まり始めて。
「もっかい・・・・な?」
告げて虎徹は、今度は重ねるだけのキスを仕掛けながら、勃ち上がり始めたバーナビー自身に指を絡ませてきた。
「ん・・・ぁ・・・っ・・」
甘い疼きに直接触れられ、ビクッと反応してしまう。
すでに一度情事を終えていのにも関わらず、そこは甘く刺激させて即座にとろとろと透明な蜜を零し始める。
「あ、・・・ぅあ・・・っ・・・っ」
溢れる先走りの蜜を指と絡ませ、淫らな水音を立てながら優しく扱かれ煽られ、
あまりの悦さに、無意識にバーナビーの腰が浮く。
互いの口唇の隙間から吐息の合間にこぼれる艶声を封じるよう、虎徹は歯列を割ってまたも舌と舌とを絡め、吸う。
「ん・・・・っ・・・ん、ぅ・・・・!」
手の中ではバーナビー自身が欲を湛え、ビクビク戦慄いて。
虎徹は緩くそれに愛撫を送りながら、口唇は顎、喉元を通り過ぎ、快感に仰け反る綺麗な胸元へと辿り付く。
その両方の肉粒は快楽にすでに尖り、
「や・・・・ッ・・・!」
ぺろり、と舌で舐め上げるとたまらずバーナビーがかぶりを振って反応した。
同時、虎徹の手の内の彼が膨れ上がる。
構わず唇で擦り、舌先で丁寧に転がして舐め続ければ、
「や・・・め・・・っ、虎徹、さ・・・・・っ!」
身体を捩って、熱に浮かされたかのような声で名前を呼んで訴えてくる。
それに応えるよう、虎徹は真っ直ぐ身体を下に滑らせ、それまで手の中で育てていたバーナビーの中心部に口唇を寄せた。
「ひ・・・・あッ・・・・!!」
途端、それはぶるっと震え、
次の瞬間、口腔の粘膜に包まれると同時、堪える間もなく熱を吐き出した。




バーナビーの放った精を、虎徹は事も無げに全て飲み干す。
口許に散った飛沫を指で拭うが早いか、はあはあと喘ぐ口唇を、もう何度目か定かではないキスで塞いだ。
「・・・・ん・・・ぅ・・・」
絡み付く舌と、注がれる唾液から、バーナビーの口腔に苦味が齎される。
その原因が、自分の放ったものの残滓だと気付いた途端、かあっと耳のふちが熱くなった。
そして、また、熱が戻ってきてしまう。
抑えようとすれば抑えるほど。
こんなにも肉欲に支配されてしまうなんて、まるで獣のようだと自制しようとすればするほど、
意に反して中心部は熱を蓄えつつあった。
「ん・・・・?」
「あ・・・・ッ・・・・」
気付くが早いか、その濡れた肉棒に虎徹の長い指が絡む。
「バニー」
甘く呼ばれ、その呼び声と同時にきゅっと握り込まれ、
「ぅあ、あ・・・・ッ・・・ッ・・・!」
擦られてビクビク蠕動する自身をイヤと言うほど感じさせられながら、必死にかぶりを振る。
けれども身体はどこまでも正直で、
「こっちも・・・・平気か?」
「ッッ!!」
もう片方の手で、後ろの入口に触れられ、たまらずそこも反応してしまう。
「大丈夫・・・・だな」
ひとりごち確認し、一度虎徹はバーナビー自身を離して、両手を彼の膝裏に持っていき、そのまま両脚を押し上げた。
「・・・・っ・・・!・・・・!」
突然、最奥を露わにされて今更ながらも、うろたえるバーナビー。
しかしこの体勢はもう自分ではどうすることも不可能で、
ただ両方の手で自らの目元を覆って、視界を遮ることしか出来なくて。
構わずに虎徹は、長く骨張った指をまとめて二本、ズクンと内部に突き込んでくる。
「ぅ・・・あ・・・・ッ・・・」
普段ならもっともっと優しく、丁寧に侵入してくるはずのそれは、
先に放たれていた虎徹の精の滑りを借り、なんなく根元まで飲み込まれた。
「あっ、あっ、ぅああッ・・・・!」
奥まで押し込まれた人差し指と中指が、ずるっと引き抜かれる。 加えて引き抜く途中、バーナビーの弱いところを爪の先で巧みに引っ掻いていくおまけ付きで。
「やめ・・・・ッ、もう・・・・っ・・・・!」
ズッ、ズッ、と数回それを繰り返されただけで、バーナビーはすでに懇願の声を上げる始末。
1ラウンド目から、散々感じさせられた身体は、
「も、限界?」
「ああぁッ・・・・!!」
ちょっとばかり意地悪っぷりを発揮した虎徹が、指先をクイッと奥で曲げ、ピンポイントで悦点を刺激しただけで悲鳴のような嬌声を上げてしまうほど、追い詰められている。
はあはあと荒く治まらない息は荒くて熱くて、
がたがた震える身体は全身が瘧にかかったかのよう、自律も何も出来なくて。
そんな姿を眼前に、虎徹の欲も猛ってくる。
「・・・・バニー、」
かわいくて可愛くて仕方のないうさたんの膝をしっかり掴み、大きく両脚を抱え上げる。
と、荒ぶった己で一挙に最奥まで貫いた。
「く、ああ・・・・ッ・・・・」
待ち侘びていたところを激しく擦り上げられ、快楽に唇を噛み締めてバーナビーが身体を戦慄かせる。
「奥・・・・イイとこに届いてるか?」
「・・・・あ、っ・・・・・はっ、あ・・・・・っ・・・・」
普段なら到底素直には応じないであろう問いかけにも、
余裕もふっ飛んでしまっている今は小さく頷いて返すバーナビー。
貫いたはいいが、動きを止めている虎徹に対し、あっという間にもどかしさが蓄積されていく内壁は、
自らきゅうきゅうと粘膜で虎徹自身を締め付け、ねだる。
「・・・・ん、待ってろって」
言って虎徹は一度、深く息を吸う。 それから、
バニーちゃんのお望み通りにな、と囁いた直後、激しく腰の律動を開始した。
「あッ、あッ・・・・ッッ!」
激しく虎徹が動くたび、結合部が湿った音を立てる。
その音に感化されたかのよう、バーナビー自身が一層膨れ上がり、
たまらず虎徹にしがみつきながら、そのまま欲を放とうとしたその刹那。
「うあ、―――――ッああッ!?」
ぎゅっ、とその根元をきつくきつく指で堰き止められ、寸前で開放を阻まれる。
「ど・・・うして・・・・っ・・・・」
苦しい息のもと、訴えるバーナビーに虎徹も相応に荒い吐息で。
「一緒にイこうぜ・・・・?」
「ひ、あぁ・・・・っ!」
熱欲を堰き止めたまま、荒ぶって腰を打ち付ける。
バーナビーの中、欲望の吐き出し口を求めて苛まれる内壁が激しく蠕動し、
行き場を失って強く甘く虎徹自身に絡んで搾り取って離さず、
そのあまりの締め付けに虎徹も急速に絶頂に向かい、高まっていく。
「あ・・・ッ、う、く、はっ・・・・ッッ・・・・」
身体中を渦巻き、快感に灼き尽くされそうなこのたまらない熱から一秒でも早く解放してほしくて、
何かにつかまっていないとおかしくなってしまいそうで、無我夢中で虎徹の背中に爪を立てる。
「いて・・・・」
痛ぇよ、と告げながらも嬉しさを隠さず、しかしながら掠れてあまり余裕の感じられない、
「そのまま、離す、なよ・・・・」
虎徹の声が鼓膜に届いたと一緒。
戒められていた指が自身からから外され、
「あ・・・・ぅ・・・・ッ・・・・、ん――――ッッ・・・・!!」
蓄積された熱をバーナビーが弾けさせるのを追って、
その身体の奥で虎徹も精を存分に、撒き散らした。
























「虎徹さん、」
「何だ?」


夜明けまであと一時間、という時間帯のピロートーク(・・・・) は、
何故だかふて腐れた(・・・・) バニーちゃんのぼやきから始まった。


「たまには、落ち着いた・・・・というか、・・・・もう少し、歳相応のセックスがしたいです」
「・・・・・・・はあ?!」


おいおいおい一体ナニ言い出すんだよバニー、と目を丸くする三十路にうさたん曰く。
いつもいつも先にガオー! てなるのは虎徹さんで、
えっちょっと待ってくださいだってつい昨日もしくは一昨日も確かそうだったような気が、とか僕が言ってるうちにガオーガオー! と飛び掛られて、
あわあわしているうちにいつの間にかいつの間にやら僕も頑張らなきゃいけない状況に陥らされて、
つまりは虎徹さんが悪いっていうか、
とはいえ流されてしまう僕にも問題はあると思うんですけど、
それを踏まえてもやっぱり虎徹さんがもう少し自粛してくれれば云々、
そんなような台詞を歯切れも悪く、もごもごと口走った挙句。


「やっぱり、こう、なんていうか、〜〜〜〜とにかく! いかんせんサカり過ぎだと思います虎徹さんは」


なんだか全てぶん投げた、バーナビーの一言に。


「そうは言うけどよ・・・・・。 きゃんきゃん言ってるのはいっつもバニーの方だよなあ?」


おじさん、負けない。


「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜がっついて来るのは虎徹さんの方ですよね!!?」


うさたん、ムキになる。(※あながち間違っちゃいないところを突かれて)
ムキになって、ベッドから半身を起こした。


しかし三十路、へらへら笑って。


「だってなあ、今日だって、部屋に着くなり 『夕食にしますか風呂にしますかそれとも僕がいいですか』 って聞いてきたのはバニーじゃねーか。 でもって俺がとりあえずメシ、って言ったのに 『支度が出来ていないし風呂も故障しているのでとりあえずは僕でイイですね』 って迫ってきたのもバニーだろ」


「なっ・・・・!? 夕食はあと30分煮込めばポトフができるのでもう少し待っていてください、実は先日からシャワーが水漏れしてはいるんですが使うには問題ありません、最後のに至っては、僕はただ普通にジャケットを脱いだだけじゃないですか! 一体どうしたらそんな解釈に・・・・!!」


ああそう言われてみればそうだったかもしれない。
けれどそれもこれもバーナビーの行動が、
自ら自宅の自室にこうやってさぞ当然のように虎徹を招いた・・・・・いや、虎徹を連れ帰って来た時点で、もう当の虎徹からしてみれば同意義、同じイミみたいなもので。


「まあまあ、細かいコトは気にすんなって・・・・」


適当に宥めておき、ふあああ、と欠伸をする。
そうして半身を起こしていたバーナビーが 「全く・・・・」 と溜め息混じり、再び枕に頭を静めたのを切っ掛けに、あえて話題を変えた。
「桜もとっくに散ったし、もうすぐ初夏だな」
こうあったかくなってくると、逆に真冬の寒さが恋しくなってくるよなー、と軽口をたたく。
「僕は寒いのが苦手なので」
むしろこれからの季節の方が好きです、とバーナビーにはにべもなく返されるが、虎徹はへこたれない。
「なんだよ、寒い方がいろいろ引っ付いてられる口実と理由になるだろうが」
雪は周りの音を消してくれるし、
冬の風は大抵の声もかき消してくれるし、と続けたところで。
「・・・・虎徹さんがそんな口実を必要としているとは知りませんでした」
意外? に、真面目な返事が返ってきたから。
「なんてったって、慎み深いからな、日本人は」
びしっ、と親指を立ててばっちり決め台詞できめたつもり。 であったのに。




「・・・・・・・・・・・・慎み、の意味をもう一度辞書で引いてみた方がいいと思います」




呆れ果てた声と表情で告げられ、もそもそくるりとあえてバーナビーに背中を向けられつつ。
へこたれない三十路は、「冗談だって! 本気で受け取るなよ!」 とか何とかかんとか喚きながら、
それを口実にして背中からその細い身体を抱きしめた。









少し眠ったあと目覚めたら、バニーちゃんが煮込んだポトフを食べよう。











やまなしいみなしおちなし。

「風呂はまだしばらく沸きません米もまだ炊けてませんという訳でとりあえずは僕でイイですね」
てなバニーちゃんも時々は良いかと思います(笑)。
そういうのも一回くらいはやっときたいと思います。 わりとマジで