[ Lovely Honeeeeey! ]







「そういう会話はおじさん同士で盛り上がって楽しめばいいんじゃないですか!!?」




「ちょ・・・・ま・・・・待てって!」




「小学生か・・・・お前等・・・・」




・・・・またいつかどこかのように、一人憤慨したバーナビーが怒って喚いて、
一足飛びでその部屋から飛び出していくのを慌てて引き止めようとするも時すでに遅過ぎの虎徹、
そんな二人を最早この上ないほどの呆れ顔で眺め、
その喧嘩(?) 理由のあまりの馬鹿馬鹿しさに唖然とするしかないアントニオ。


そして突入する長い冷戦状態期間。(また!?)






















またしてもコトの始まりは(またも確かいつかどこかで使ったフレーズである) つい10分前、
社内休憩室兼給湯室で虎徹とアントニオが時間潰しに繰り広げていたとめどない会話の一端、
隙間だらけ隙だらけ、気が付けば盛り上がっていた野郎同士の他愛無い馬鹿話、
『理想のバスト』 から始まった 『所謂おっぱいトーク』 それが全ての原因で始まりで。
端的に説明、読み上げるとすれば、
「でかい方がいいだろう、大は小を兼ねる」
と言い切ったアントニオに対し、
「そっか? 俺は大きさより形にこだわるぜ? こう、丁度よくカタチよく」
身振り手振りを添え、虎徹が持論を展開し始めたところ、
一体どこから現れたのか、そもそもいつから聞いていたのか、
二人の背後から突然ゆらりと姿を見せたバーナビーに全て聴かれていた悲劇。
まだその気配に気付かず分からず、
「これっくらいだと、Bの65ってトコか?」 などと両手で形を作りつつ、
「俺の理想はだなあ、」 とか何とか続けようとした虎徹の真後ろから。

「・・・・まるっきり中年の手付き、ですねおじさん」

「ゲッ!!? バニー!!!?」

そんな科白と一緒にゆらぁり、とヒーローらしさの欠片もない登場の仕方プラス、

「それで、おじさんの理想はどんな・・・・?」

たぶん間違いなく不機嫌、嫌味、
そして怒りの成分が多量に含まれた声で続きを促してくる金髪うさたん。
あえて 「おじさん」 と今更呼んでくるあたり、確実に怒っている。
アントニオとしても、今更 「なんで怒ってるんだバーナビーは」 とか、
「お前が怒るところじゃないだろう」 とか、野暮なことは口にしない。
とっくのとう、この二人が 『引っ付いてしまった』 『デキテイル』 『デキアガリまくってしまっている』 ことは知っていたし長い付き合いである虎徹当人から聞かされてはいるし、あえて不審に思わず、
逆に虎徹同様、「マズイ会話を聞かれた」 ことに、僅かに戦慄を覚え、ゴクリと唾を飲み込んだ、
そのとき。
今は冬でもないのに寒々しくなった空気を更に引き下げものの見事、
絶対零度までピシリと凍り付かせた虎徹の一言。


「そ・・・・、そ、そりゃ俺の好みっつったら、なんだかんだ言ってもバニーの」


あわあわ慌てながらも、律儀に(イコール馬鹿正直ともいう) 答えたその愚言。


フォローのつもりだったのか、
それともどこまでも馬鹿話ということで終わらせようとしたのか、
それともそれとも混乱の極みに陥ったのか。
(おそらく全てが等分に重なった結果、発された言葉だと思われる)


『バニーの』


続きは虎徹が最後まで言い終える前に、
瞬時に耳のふちまで血を昇らせたバーナビーが叫んだ先述、
一番始めの 『そういう会話はオジサン同士で云々発言』 で掻き消され、誰の鼓膜に届くこともなく。


「あああまた怒らせちまった・・・・」


「・・・・いつものことだろ」


ガタン、と椅子を鳴らして頭を抱える虎徹を横に、最早呆れることしか出来ない古き友。
そういう会話は、って勝手に現れて叫んで脱兎(・・・・) なバーナビーもバーナビーだが、
上手くかわせもとぼけもせず、だからといって開き直ることすらできない虎徹も虎徹だ。
そもそもお前、『バニーの、』 のあと実際何て言ったんだ、と訊ねたいのを無理矢理我慢して。


「今度は一週間か? それとも三日で終わるか?」


特に問題のない、ごくごく真っ当な質問でカバーする。


「・・・・・・・・・・一週間と三日、だな」


「素直に十日って言え」


「豆知識。 バニーは淋しいと怒りっぽくなるんだよ」


「・・・・・・・・・・・・・・」


そんな知識を俺に教えてどうする、と口に出したいが出さないアントニオを尻目に、
最近、あんまり一緒にいられなくて構ってやれなかったトコロで怒らせちまったからなあ、と虎徹はがっくり肩を落とした。





―――――――― まあ、いつものことである。





































「豆知識その2。 淋しくなって怒ったバニーはその後、拗ねる」


それからきっかり一週間と三日、 ・・・・・・いや、十日後の午前中。
途中で買い込んだ手土産を片手にバーナビー宅マンション前、
誰も聞いていない豆知識をひとり呟きながら、往来を見回しているのは誰でもない、
当の怒らせた本人である。
あの後から本日までの十日間、まさに 『いつもの喧嘩の』 パターン、
擦れ違っても 『ふいっ』 と顔を背けられ、
そのついでに話しかけても 『ぷいっ』 と別の方向を向かれ、
同じテーブルに同席しようとすれば 『ささっ』 と逃げられ、
とにかく避けられまくる日々のセオリー。
一応最低限の仕事の話、はしない訳にも行かないのでそのあたりはきちんとやり取りはするのだが、
あくまで本当に本当に最低限、しかもあからさまに余所余所しい対応に終始され、
『僕はまだまだ怒ってますから』 オーラを思い切り漂わせられ、
それ以上は手も足も出せなくなる始末で。
しかも何度も繰り返すが、
それがまた日常茶飯事の一環として周囲に(正しく) 理解されているがゆえ、
・触らぬバーナビーに祟りなし(アントニオ)
・痴話喧嘩はオカマも喰わない(ネイサン)
仕事に支障が出ない限りは周りも全く関知せず放置、というスタンスでいるため、
こうなったらいつもの如く恒例の如く、怒らせた当人と怒っている本人との間で解決、
簡単にいえば仲直りをするしかなく。
だから今回も本日も定石通り、バニーちゃんのご機嫌を元に戻そうと、
ここまですたすたと歩いてきた三十路だったのだが。
留守、のようなのである。
先程から何度か電話しても出ない上、
これは虎徹の勘、でしかないのだがなんとなく、不在、の予感。
高級宅地の高級マンション、訪ねていく人物が不在、更に連絡も取れず、
いつ戻ってくるのかも不明なままでは、いくら虎徹でも勝手にエントランスまで入ってそこで待つというのもさすがに憚られる。
「・・・・どーする」
チラリと腕時計を見る。 今は午前11時前だ。
「粘るか」
タメイキ、にも似た決意の言葉を吐いて、虎徹はマンション前、ほんの少し横にそれた歩道、
小さなT字路の一角で今日はとことん、粘ることに決めた。



















粘って粘って三時間。
マンション入口を見張って眺めて待ち尽くすこと、180分。
こりゃ四時間目に突入か、と虎徹が小さく欠伸を噛み殺したと同時。


「そんなところにずっと立っていると、不審人物として遅かれ早かれ通報されますよ」


「ッ!!?」
不覚にも、思っても見なかった背後、真後ろから聞き慣れた声がして、驚いた。 とにかく驚いた。
「バ、ニー・・・・!?」
「自分の部屋に戻るためにいつもの道を歩いて帰ってきて、どうしてそんなに驚いた顔をされなきゃいけないんですか」
「・・・・通報される、って、ヒーローがか?」
「素性隠してるじゃないですか、おじさんは」
またもおじさん呼ばわり。 このツンツンっぷりが逆に懐かしく新鮮にも思えないこともないけれど。
「そんじゃ、もし引っ張られちまったら後見人にはお前を指名する。 どーだ、最高の人選だろ?」
「・・・・・・・・。 そういうのは後見人と言いません。 身元引受人です」
「そーか? ま、やっとバニーに会えたし、どっちでもイイだろ」
「・・・・・・・・」
「てコトで。 いい加減、仲直りしようぜ?」
言って虎徹は、バーナビーの顔を覗き込む。
マンション前、 道端。
平日、ウィークデーでもあって時間が時間だけに人通りは極端に少ないが、皆無というわけでもない。
「土産だってしっかり買ってきたんだぜ、だからバニー」
もうそろそろ許してくれよ俺が悪かっただから謝るし十日間しんどかったしもう限界だしでもってバニーちゃんが許してくれるなら仲直りのしるしにお前の部屋に行きたいなあ、と捲くし立てれば。
「〜〜〜〜〜わかりました!」
分かったからこんなところで騒がないで下さい無駄に目立って仕方ないです、
と困惑しつつも不承不承、先に立って再び歩き出すバーナビー。
「さっすが俺のバニー」
話が早い、と眦を下げ、早足で虎徹はその後を追った。
ここまで来て万が一にも眼前、鼻先で玄関の扉を閉められたりしてしまったら、元も子もない。












「あ、コレ土産」
幸いにも目の前で玄関の扉が閉じられることはなく、
無事(?)、バーナビー宅にあがることが出来た虎徹が満面の笑みで渡した紙袋から、
包みを開けたバーナビーが手にしたそれ。
「紅茶セット、ですか。 ティーハニー付きの」
「おう! 甘くて美味そうだよな」
「じゃあ、早速淹れて・・・・」
言いながらティーハニーの小瓶の封を開ける。
と。
「あ、・・・・」
カタン。
小さなテーブルの上、それは力の加減でほんの少し傾いただけで、
テーブル上に零れることはなかったが、僅かに飛んだ蜂蜜が、バーナビーの指先に跳ねた。
「なーにやってんだ?」
「少し、指先に付いただけです」
「ベタベタするだろ、ハチミツだから」
そう言って虎徹はバーナビーから小瓶をひょいと取り上げ、蓋をする。
「瓶は大丈夫です。 ただ僕の指に跳ねただけで」
「ふーん」
ちらりと一瞥。 確かに右手の人差し指と中指に、微量の蜂蜜。
「これならよ、」
とっくにシタゴコロなどバレているのも承知のうえで、
尚且つそれでもあまり不自然にならないよう、ごくごく自然にその手を取りながら。
ハチミツには保湿効果があるってよく言うよなあ、と前置き。
「ずっと外で待ってて、唇ガサガサに乾いちまったからなあ俺」
妙に言い訳じみた科白を並べつつ、その指ごと蜂蜜をぺろりと舐める。
「・・・・・、」
もしかしたら怒られるかと思いながらの行動だったが、バーナビーは黙ったまま、虎徹の行動を制止しようとする気配は無い。
なので続けてもう一度。 一舐め。 甘い。 もう一度。 ますます甘い。
左手にティーハニーの小瓶、右手にバーナビーの指先。
「・・・・保湿効果は、期待できそうですか?」
されるがまま、でいてくれたバーナビーの声に。
「俺が期待してるのはハニーより、バニーなんだけど」
ダメか? まだ怒ってっか? とあえて一歩下がって、訊いてみる。 伺いを立てる。
「・・・・・・・・・・・・・」
そんな虎徹に、バーナビーはふっ、と小さく息をついて。
「もう怒っていませんから。 ・・・・虎徹さん」
折角買ってきてくれた紅茶ですが、やっぱり淹れるのは後でで構いませんか、と続けられ、
迂遠ながらもストレートといえばストレート一直線、なお誘いに。
一も二もなく、乗った。






























広くキレイなベッドに縺れ合いながら、身体ごと倒れ込むよう互いに乗り入る。
まだ陽の高いこの時間、当然にして部屋の中は照明が点かずとも明るく、
しかも、バーナビーの寝室。
ほとんど大抵、なだれ込むのは虎徹宅に偏っていたため、
ここでこんなふうになるのは指折り数えても随分と久しぶりのことで、否が応にも気が逸る。
「・・・・明るい、ですね」
「バニーがよく見えて、俺はウレシイけどな」
本心を告げて、そのままついっと口付けた。 長くも短くもない、普通のキス。 それでいて丁寧、
しかし煽る熱を孕んで深く。
これから行うことを伝えるための、まるで宣戦布告のような。
喧嘩・冷戦状態に突入してから約十日。
プラス、それ以前もあまり一緒にいる時間が取れなかったことも含めると、
実際、半月以上もバーナビーに触れていなかったことになる。
それを自覚した途端、いとしのうさたんに込み上げる情欲がぐんと増した。
「バニー」
かわいくてたまらない名前を呼んで、
剥ぎ取った衣類が散乱するのも構わず、
はだけた胸元に手を這わせながら自らもシャツを脱ぎ捨てようとする。 と、
そのポケットから、ころりと小瓶が転がった。 ティーハニーの、ガラス瓶。
「あ」
互いにその気になったあの後、この寝室に直行したものだから戻す暇もなく、
ついついあのまま、無意識に手からポケットに入れてしまったらしい。
どうするよ、コレ、と僅か逡巡したものの、直径五センチ四方の小さな瓶だ。 邪魔になるわけもない。
とりあえずココ置いとくか、とベッドヘッドの上にコトリと乗せて預けて、
バーナビーの滑らかな胸元に集中する。
「ツルペタでも、俺はバニーのが一番スキだけどな」
「何、言ってるんですか・・・・・! く・・・」
そもそもの痴話喧嘩の原因、そこをさらっとフォロー(???) しておいて、
虎徹は片方の乳首をきゅっと摘まむ。 途端に息を詰めるバーナビー。
他の男を抱いたことなど無いがゆえ、実際一般的にどうなのかは知らないが、
バーナビーは全身、どこも敏感だと虎徹は勝手に思う。
特に性感帯のひとつであるこの部位は敏感さも際立っていて、
愛撫を送る虎徹としても俄然、気合が入る。
指先で摘まんだ突起をころころ転がしながら、もう片側には唇を寄せ、味わうようぺろりと舐め上げた。
「っは・・・・っ・・・!」
白い肌が、途端にぞくりと粟立つ。
つい先程までは淡い色で薄かった肉粒は、舌先が触れるたびに濃度を増し、硬さも備わってぷくりと膨らんでいく。
小さなそれは、ちゅくちゅく吸い上げようとしても唾液で滑って気がつけば逃げていってしまうため、
半ば夢中になって唇と舌とで追いかけ、しつこく味わおうとしてしまう。
「・・・・っく、ぅ・・・・」
噛み殺す、バーナビーの押し殺した声。
今更、そんなことをする理由もイミも無いよなあ、と虎徹は思うのだが。
ま、結局そのうち抑えられなくなるんだよないつもいつも、と思い直し思い返し、
どれだけ舌や指で押し潰しても瞬く間に硬く形作られる乳首を更に長く弄っていると、焦れてきたらしいバーナビーに、小さく名前を呼ばれた。
「もう、いいです・・・・っ・・・」
「お? もうアレか? キツイ?」
にぱ、と笑ってやりながら最後にちゅ、と少しだけ強く吸い上げれば、
「ん・・・・ッ!」
バーナビーはその薄い胸を仰け反らせて震えた。 そんなところも本当に可愛い可愛いうさたんだ。
その細身の身体を隅々まで見渡し、どこもかしこもしなやかで肌理の細かい肌に改めて感奮しつつ、
「バニー、」
もっかい、と唇を捕らえて軽く食む。 それから、再び深く口付けた。
「ん・・・・」
深く、長いキスにバーナビーが意識を集中させている間に、自らのベルトを緩め、
続けてバーナビーの下肢の衣類に手を伸ばす。
いつまで立っても恥ずかしがり屋のバニーちゃんのため、
素肌が晒されていくことにあまり露骨に気付かせないよう、続けられるキス。
柔らかい舌を舌で絡めて吸い上げ、今飲み込んだものがどちらの唾液なのかさえ分からないほど、長く深く。
飲み込みきれなかったそれが、唇の端からつうっ、と細く滴り落ちるようになったのとほぼ同時、
下着ごと衣服を床下に落としたところまで終え、そこでやっと虎徹はキスから唇を解放してやった。
自然、視線は一糸纏わなくなったバーナビーの、熱を湛えはじめているそこに移動してしまう。
「・・・・おお、」
思わずこぼれる感嘆、の呟き。
明るい中、浮かぶ白い肌。 胸への愛撫で頭をもたげはじめているそこもしっかり見える。
「ちょ・・・・っ・・・」
ごくり、と鳴った虎徹の喉の音が聞こえたのか、
顔色を変えたバーナビーが本格的に慌て出す、その前に。
「ッ!? 虎徹、さん・・・・!!?」
制止する響きの声にも構わず、たまらず虎徹はバーナビーの脚を大きく割り開く。
当然、バーナビーは両脚を閉じようと抵抗してくるけれど、逸早く先に動いた虎徹に有利に事は進み、
両膝を押さえてしまうことで抵抗も、はかなく終わってしまう。
「そんな、見ないで下さい・・・・!」
「いいだろうが、今更」
「そういう問題じゃ・・・・!」
みるみるうちにバーナビーの頬に赤みが差していく。
赤面バニーも可愛いよなあ、と改めて思い入りながら、かまわず虎徹は押さえた膝頭に唇を這わせる。
期待通り、びくっと震えるその脚。 期待を損なわない反応に、ふにゃりと頬が緩む。
普段なら、そのまま顔を落として口淫に持っていく流れであるのだが、
何しろ半月ぶりの褥。 しかも昼間。 時間は山のようにある。 だから、目でも愉しみたい。
可愛いかわいいバニーちゃんが達くところを、久しぶりにしっかり眺めてみたくて。
「眼福、眼福ってな」
頬だけでなく口許まで緩ませて虎徹は、バーナビーの脚の間に上体を割り込ませ、身体を使って開かせたままにする。
そうして膝を押さえていた手が自由になったところで、
そのまま熱を蓄え始めている中心部を包み込んだ。
「っく・・・・」
やんわりと握り込んだだけで、身じろぐ細腰。
ゆっくり手のひらを上下させるともう一度、小さく震える。
「我慢すんなよ」
「ん・・・・!」
ぱさ、と金髪が揺れる。
虎徹の手の内の肉棒は、上下に擦り上げるたび膨らみを増すと同時、
先端から蜜が滲み浮かんできて、指の腹でそれを拭ってやりながら括れのところを弄ってやると、
たまらずバーナビーは喉を詰まらせた。
「つ・・・・あ・・・・っ・・・・!」
「ココ、弱いよなあ」
「〜〜〜ッ、は、・・・・・っ・・・・」
ひとつひとつ、しっかり確認していくかのようにゆっくり、丁寧に愛撫を施す。
再びくいくいと先端の柔らかな箇所を揉み込んでやると、
バーナビーはその唇を噛んで声を抑えようとする。
そんな姿も勿論いとおしいのだけれど、誘い誘われたSex。
こんな時くらい思うままに艶声を聴きたくて、虎徹は彼自身に絡みつかせた指の動きを止めることなく、
ずいっと上体だけ乗り出してバーナビーの顔を覗き込む。
「我慢すんなって言ったろ?」
「・・・・・・・別、に我慢しているわけじゃ・・・・ない、です」
途切れ途切れ、甘い息のもと、心持ち顔を背けながらもの返答に、苦笑が浮かぶ。
「バニー」
あんまり強情だと意地悪モード入っちまうだろーが、と前置いて。
「・・・え? ・・・ッあ、待・・・・・ッ・・・・!」
不穏な何かを感じ取ったのか、慌てるバーナビーに構わず虎徹は掌の全体を使い、
肉棒を大きく揉んで扱き上げる。
「や、や・・・・めっ・・・・! 、あ、ぁ・・・・っ・・・・!」
突如、激しくなった愛撫にバーナビーは背中を仰け反らせ、
反射的に虎徹の手を押し留めようとしてくるが、その手にはほとんど力も入らず、
大した妨げにはならなかった。
普段、日常ではご覧の通りいつもの通り、大なり小なり喧嘩しようと言い争おうと、
大抵は虎徹の方から折れることがほとんどなのだけれども、こういう行為のときだけは別だ。
年上の本領発揮、というか強引っぷり露見、というか、如何せん、調子に乗ることができる。
包み込む片手を上下させ、優しくさすり込む。
丁寧な刺激にバーナビーのそこはすでにそそり勃ち、
先端からは止まらずじわりじわりと先走りの蜜が溢れ始めた。
そのタイミングで、虎徹は撫で上げる手は止めないまま、空いていたもう片方の手を使い、
指先で蜜の溢れる先端部をついついと突付いて遊んでみる。
「う・・・・ぁ! あ、ぁっ!」
「イイだろ?」
「ン・・・・っ・・・、やめ・・・・っ・・・・」
「なーんで、んな言葉しか出ねえかなバニーは・・・・」
あまり素直じゃないうさたんに笑いかけながらも、引き続き先端のみを刺激してやると、
ヒクンと脈打って温かな体液が大量に零れ落ちる。
それだけで充分過ぎるほど濡れ落ちたそこは、虎徹が左手を動かすたびに湿った音を立てた。
「こんなにしといて?」
「・・・・ッ!」
煽り半分、本心半分で口にした言葉に、図らずとも翠色の瞳で睨まれてしまった。 が、
その身体はすでに火照り、目元も僅かに赤く染まっている。
嫌でも生唾を飲み込みたくなる色気を纏うその姿。
加えて、明るい光の下でそんな姿を眺められるものだから、余計。
ぴくぴく震えながら、徐々に色濃さを増していくバーナビー自身に、
虎徹は手の動きを激しいものにして更に刺激を与え続ける。
「〜〜〜〜ん、ん・・・・っ・・・」
ひくっ、と腰が震える。 眉を寄せ、快感に耐える姿はこの上なく淫らでかわいくて。
手の内のバーナビー自身が小刻みに震え出し、膝が浮く。
目許は今にも雫が浮かび上がってきそうなほどに潤みはじめた。 それは解放が近いしるし。
「・・・は、あ・・・・、・・・・ぁ・・・・っ・・・!」
「達くか?」
「ん、く・・・・、う・・・・っ・・・」
シーツの上で散って乱れる髪。 震える脚。 間違いなく絶頂が近い。
一度目でもあり、焦らさずバーナビーを絶頂まで押し上げてやろうと、
その後ろの蜜を蓄える柔らかな双珠を押し包むように手の中で転がしてやる。
「ひッ、・・・・!! ぅ、あっ・・・・あっ・・・・!」
今にも弾けそうに熟れて熱いバーナビー自身は、双珠を揉み転がすたびに小刻みに蠕動する。
とぷ・・・、とまた溢れた蜜の一部にはもう白いものも混ざり始めていて、
荒く上擦った息の中、バーナビーが限界を告げてきた。
「――― あ、も・・・・っ、出・・・・て・・・・っ・・・」
「出せよ、いいから・・・・」
優しく促し、膨らんだ彼自身を絞り上げるように下から上に一気に扱く。
「―――――― ッ!!」
一際大きく仰け反った瞬間、バーナビーは白液を勢いよく吐き出した。




「・・・・は、っ・・・はぁ、・・・・っ・・・」
絶頂直後の、どうしても治まらない荒い息。
呼吸を整えようと努力するバーナビーに、虎徹は吸い付くように口唇を塞ぐ。
軽く開かれた口唇はすぐに舌まで受け入れ、深いながらも戯れるキスに安心したのか、
キスが終わる頃には荒い呼吸もすぐに落ち着きをみせた。
そして吐息が絡むほど、近い距離からじっとその瞳で見つめてくる。
「・・・・あの、」
「ン?」
「僕、も、あの時は・・・・、少し、大人げなかったかと思います」
「あ?」
「・・・・よくよく思い返してみると、そこまで怒るようなことでもなかったかと・・・・」
「あん時の? 別にもうイイって」
「虎徹さんがよくても、僕がよくありません。 ・・・・・・でも原因を作ったのは虎徹さんですから」
「・・・・・え」
今回の喧嘩について、しおらしい態度を見せたかと思えば最後、結局ぼそっと責任転嫁。
バーナビーらしいといえば彼らしい。 けれど。
「まーたそうやって、お前は・・・・」
かわいいけどカワイイけど可愛いけど最後の一言だけちっともかわいくねえっつの、と呆れ混じり、
はあああとタメイキを吐いて、三十路は頭をかく。 首を振る。
しかしあくまで素振り。 それくらいでは怒らない。 腹を立てるはずもない。
なんたって相手はバニーちゃんなのであるし。
・・・・・・が。
そんな言葉も言えなくなるほど、感じさせてやりたくなった。
泣き虫うさたんを、とことん啼かせて泣かせてやりたくなった。 わりと本気で。


「・・・・じゃ、これからオトナになってくれや」


低く告げ、くたりと力の抜けていた両脚を抱え上げ、またも左右に大きく開かせ、
つい先刻放った白蜜で濡れている彼自身を再び握り込んだ。
「ぅあ・・・・!」
かくっ、と力の抜ける腰。 握られたその位置に、虎徹が顔を落としていくことに気付き、
慌ててバーナビーは身体を捩り始める。
「な・・・・、また・・・・?! やめて下さい、そんな・・・・!」
「絶対やめねえ」
「怒り、ますよ・・・・っっ・・・・!」
「後でなー」
軽くいなして、こりゃああとあと怒る体力も残させておかない方が正解だな、と苦笑。
しつつ、じたばたと退こうとする腰を抑え、虎徹はそこに顔を埋め、
迷わず口腔内にバーナビー自身を咥え込んだ。
「ふ・・・・っ、ッう、ぁ・・・・っ・・・」
ビクッ、と細い腰が震える。 達したばかりのことでもあり、余程感じ易くなっているらしい。
濡れ落ちる先端を、舌で丁寧に嬲ってやれば、その腰が揺らぐ。
「も、メロメロじゃねーか」
「っ・・・・、ぜっ、たい、怒りますから・・・・ッ!!」
「へいへい。 全部全部、後でな」
これ以上余計な科白は言わせないよう、
虎徹は口内の柔らかな粘膜を使い、バーナビー自身をすっぽり包んで扱き上げる。
直接的な愛撫を受けてそこは、みるみるうちに再び熱を溜めていく。
「く・・・・ッ、あ、あ・・・・ぁっ・・・・」
括れのところがはっきりと膨らみはじめ、
わかりやすいそこを何度か舐め上げれば、たまらず伸びてくる腕と手指。
くしゃ、と後頭部の髪を掴まれ、軽く引っ張られる。 引き離そうとしているらしい。
けれど当然離れてやるはずもなく、虎徹はバーナビーの弱いところを徹底的に攻め込むことに決めた。
どうせ後になってまた怒られる破目に陥るのなら、やるだけのことはやっておきたい。
それまでは泣かれても、喚かれても、主導権はこちらにある。
「ぅあ、あ・・・・!」
弱い裏側を何度も繰り返し、上に下に舌を移動させながら、
手も使ってその下部の双珠も揉んでいく。
無論、時折バーナビーの特に弱いところ、先端部分や括れのところもゆっくり、たっぷりと丁寧に舌で味わって刺激を送った。
「ッ・・・・・っっ・・・・」
ちらりと目線だけを上げて覗うと、バーナビーのその白い喉が震えている。
時々、腰がびくびく震えるのは感じているせいであることも一因だが、
この期に及んでまだ逃げようとして、失敗しているせいもありそうだ。
虎徹の手を抜かない愛撫に、金髪がベッドの上で乱れる。
「あっ・・・・、虎、徹さ・・・・っ・・や、め・・・・っっ」
「やーだ」
愛撫しつつ、軽口ながらもきっぱり返事をする。
そのあと、ますます激しく唇を使って全体的に扱いてやると、
抑えている腰プラス、脚までもががくがく揺らぎ始めた。
「・・・・っ、ん・・・・!」
それを合図として、虎徹はバーナビー自身への愛撫は続行したまま、
双珠を揉んでいた右手を更に奥まった部分に差し入れる。
バーナビー自身から零れる雫と、虎徹の唾液とでとうに濡れ落ちたその入口を、軽く一度撫で上げた。
途端、ヒクッと反応してすぐに窄まる。
「まーだ、無理だよなあ?」
「〜〜〜〜知、りませ・・・・っ・・・」
ひとりごちたつもりであるのに、返事をしてくれる。
怒ります怒りますと言っているのに、そんなところはとてもとても律儀で真面目(・・・・) で、可愛すぎる。
まだ固いそこに、濡れた指先をそうっと埋め、そして抜く。
そんな慣らす努力を何度か重ね、少しずつ最奥がほぐれて慣れてきたところで。
「んぁッ・・・・っっ!」
ずぷ、と人差し指を奥まで挿し入れた。
と、バーナビーの背中が弧を描く。 口で愛撫をを続けている彼自身も、ぴくっと跳ねた。
埋めた指で、内部の悦いポイントを探していれば、往生際が悪いのかそれとも無意識なのか、
その箇所を定められないよう、右に左に腰が逃げる。
でも、それこそ無駄な抵抗だ。 すでに虎徹は知っている。
「ココ、だよな?」
「―――― あう・・・・ッッ!!」
狙いを定め、内部の他と僅かに違う感触のそこを、くいっと曲げた指で突く。
と、大きく乱れて跳ね上がる身体。
構わずぐいぐい押し上げると、髪を掴んだバーナビーの指に力が入り、先程より強く引っ張られる。
「あ、ぁ・・・・っやめッ・・・・嫌、だ・・・・っ・・・・!!」
切羽詰まった艶声。 脚はもう付け根から太腿から、指先まで震えっぱなしだ。
嫌だと言われても実際はそうでもないことを知っているから、虎徹はより愛撫の手を強める。
左手で裏筋をなぞり、尖らせた舌先で先端を押し潰すように虐め、かと思うと優しくそっと舐め上げて。
弱いところを集中して愛され、バーナビーがたまらずかぶりを振る。
「離、して・・・・くださ・・・・ッ、もう・・・・っ・・・」
その声はすでに涙声だ。
「また限界?」
身体を仰け反らせ、大きく身体を震わせる。
「ぁ、あ・・・・っっ・・・」
虎徹の口中のそれは、今にも弾けて吐き出しそうだ。
その吐精、絶頂を、寸でのところで根元をぎゅっと抑えて遮った。
「な・・・・ッ!!?」
「お前だけ先に二回も、ってのはナシだろ」
「・・・・ッッ!!」
「もーちょい、な?」
「あ、ああ・・・・っっ・・・・!」
ヒクヒクと、今にもすぐ弾けそうなほど色付いた自身の根元をきつく戒めたまま、内壁の柔らかなところをしつこく探る。
先刻見つけて刺激した箇所を再び撫で、更に一本指を増やして中を広げ、ほぐしていく。
その行為に少しずつ、次第に蕩け始めて柔らかさを重ねたそこは、
気がつけば虎徹の指三本を無理なく受け入れ、
しっとり包んでは時々きゅうっと締め付ける動きに移り変わってきた。
加えて、中のポイントを転がし上げてやるたび、手の内のバーナビー自身もとくとく密を溢れさせる。
「っは・・・・っっ、も・・・、苦、し・・・・っ・・・・」
「違うだろ、達きたいんだろ?」
「っっ・・・・ッ・・・・!」
吐精を遮られたまま、しつこく過敏なところを何度も何度も擦られ、バーナビーの身体は多分とっくに限界で。
根元をきつく握られたままの彼自身は、
堪えきれずに滲んでは浮かび続ける先走りの蜜で濡れそぼり、ぐしょぐしょになって小さく戦慄いている。
濡れながら先まで、この上なく色濃く充血しているあたりが目を瞠るほど艶めかしい。
そんな姿態を眼前に、さすがに虎徹の我慢もきつい。 だがもう少しだけ。
「・・・・バニー」
「う、ぁ・・・・!」
猛った自らをバーナビーの最奥に宛がう。
入口に切っ先で触れ、一度、二度、押し付けるように突付いてみれば、程よくほぐれたそこは、
自然と虎徹自身を受け入れて飲み込もうとするのだけれど、ここは耐え、
先端だけをほんの僅か挿し入れてはすぐに抜き、それを何度か繰り返してとっくのとう、限界を迎えているバーナビーを最後まで苛めてみる。
「悪いのは俺だからな」
「・・・・っ、く、ぁ・・・・っ・・・」
くぷ、とまた少し侵入させながら、囁く。 細い腰はそれにも反応して揺らいで、
より一層深いところまで欲しいことが一目瞭然だ。
「いつもバニーを怒らせちまうのは全部俺のせいで、お前は何にも悪くねぇから」
先端だけ埋めていた己を、また抜く。
そのたび、きゅっと締め付けて逃すまいとする身体の誘惑を振り切ることにも、そろそろ多大な辛抱が必要になってきた。
「何、を・・・っ・・・」
「だからこう、こんなになっちまってるのも全部俺のせい、だからよ」
囁く虎徹の息も荒い。
何度も自らを使い、先端部をバーナビーに埋める所作を繰り返し続けているせいで、痛いほど怒張している。
けれどそれを大きく上回って焦らされ、身体中で燻る甘い熱と疼きに耐えているバーナビーをもう少し、あと少しだけギリギリまで追い詰めてみたくて。
「バニーのそういうカオ、も少し見せてくれや」
「っん、の・・・・っ・・・、そ、ういうところが・・・・っ・・・おじさんだって言う、ん・・・です・・・・っ」
「・・・・・・。 否定しねーよ」
どうせ、どうせ事後にこの10〜20倍くらいは文句を言われることになるのだ。
だったら今のうち、スキにさせてもらって楽しんでおきたい。
どちらにしろ、今回の虎徹は完全にバニーちゃんを捕食するつもりなのだ。 さっき、そう決めた。
「ひ、あ! あッ!」
含ませた先端だけで、円を描くように入口を掻きまわすと、悲鳴のような声と共に身体が跳ねた。
しっとり濡れた肌の上を、幾筋も汗が伝う。
あやすようにバーナビー自身を優しくさすってやれば、
「ひぅ・・・・っ・・・!」
塞き止められているにも関わらず、先端から僅かに蜜を噴いた。
そんなことを何度も繰り返すうち、先に堪えきれなくなったのは、虎徹の方である。
「・・・・・入る、ぜ?」
「ぁ・・・・・、あっ・・・」
今度こそ、埋めた自身をゆっくりと、深く奥まで進ませる。
貫かれるバーナビーは内壁を擦られる性感に耐えているのか、
がくがく震えながらも唇を噛み締めている。
「虎、徹さ・・・・っ・・・」
内部を深くまで刺激され、本当に限界らしい。 甘い声、というよりは怯んだような響きで訴えてきた。
虎徹の手の内のバーナビー自身は、先端の孔が苦しげに僅かに蠢いて、解放を待ち焦がれている様がはっきりと見て取れた。
「ん。 そんじゃ・・・・」
ちょっとだけ待ってろな? と言い含め、
根元を戒める指に再びしっかり力を込めて意識を向け、
決して勝手に達せないよう、きつく絡み付かせる。
そうしてそのまま、激しく腰を使って小刻みに奥を突き上げた。
「ああッ! っあ、あ・・・・っっ!!」
腰を使うと一緒、大きく揺さぶってやると、もう声を抑えることも出来なくなったのか、高く甘く掠れた嬌声が喉からあがる。
「や・・・・っ、う、く・・・・・っ・・・」
「も少し・・・・」
「ッあ!? やめ、そこは・・・・ッ・・・!!」
嘆願も聞かず、バーナビーの悦いところを先端で強く押し上げれば、
眉を寄せて強烈な快感から逃れようと腰を捩る。
けれど逃さず、容赦なくその前立腺にピンポイントでぐりぐりと自身を押し付け、突き立てた。
「コラ。 逃げんな」
「ひッ・・・・! ぅ、あ、あーーっ・・・・!!」
強過ぎる快感は、ずっと達することが出来ないでいる焦らされた身体には甘い苦しみとなって響く。
虎徹から与えられる快楽は、もう苦痛と背中合わせのようになっていて、
追い詰められたバーナビーの口唇からは甘く、苦しげな声がひっきりなしに零れ落ちた。
それでも虎徹は腰の動きは止めず、しつこくポイントを狙って擦り上げる。
合わせてぐいぐいと奥の奥まで蹂躙すると、バーナビーの細腰だけではなく、腕や上半身までもがくがく震え出した。
「・・・・っ、も、もぅっ・・・・、本当、に・・・・っ・・・」
必死で伸ばされた、震える手が戒め続ける虎徹の指に重なった。 しかしそれ以上はどうすることも出来ず、爪さえも立ててこない。
「・・・・バニー」
「うあ、あッッ!!」
濡れて苦しげに戦慄く先端を、ちゅくちゅくと指先で突付かれてバーナビーの瞳から涙が零れる。
同時に内壁が生き物のように収縮し、たまらず虎徹も唇を噛み締めた。
さすがに、もう限界も限界なのだろう。
細い肢体がびくびくと不規則に痙攣する。
「も・・・っ、駄目、です・・・・っ・・・・!」
零れる涙声。 ああまたぼろぼろと泣かせてしまった。 最初から計画していたことだけれども。
とはいえ、快楽を大きく越えてしまう責め苦までは与えたくなくて、
虎徹はそっとバーナビー自身の戒めを解き、自由になった手で細い腰を支え、抱えなおし、
遮るもののなくなった彼と自分の絶頂目掛けて真っ直ぐ、激しく腰を打ちつけ穿った。
「・・・・く、ぅ・・・・っ・・・」
「、――――っは、あぁぁ・・・・ッッ!!」
ぐりっ、と前立腺のしこりを乱暴なほど突き上げると同時、バーナビーから吐き出される白蜜。
それから一瞬だけ遅れて、絶頂を迎え締め付けてきたバーナビーの内部で、虎徹も白濁を放った。




「―― う、ぁ・・・・・・っ・・・・っ」
小さく身じろぎながら、吐精するバーナビー。
その身体に溜め込まれた欲が全て吐き出されるまで、
虎徹も息を詰め、あえて中で動かないようにする。
自ら放って濡れ落ちる狭い内部は、達した後でも柔らかく絶妙に締め付けてくるままで。
「大丈夫か?」
「・・・・く、ふ・・・っ・・」
訊ねながら、たった今、熱を吐き出したばかりのバーナビー自身に再び指を絡め、
全体的に扱き上げて残滓までも、搾り出させてやる。
されるがままの身体は虎徹の手が動くたびに小さく戦慄き、
受け入れたままの虎徹自身を喜ばせた。
「・・・っ、は、はぁ・・・っ」
全ての欲を吐き出し終え、バーナビーの身体がくたりとベッドに沈む。
しかし、内部の粘膜は未だ中に居る虎徹の体温を敏感に感じ取り、濡れた肉棒はしっかり硬度を保ち続けていた。
「足りねぇ?」
「? 、・・・・あ、待っ・・・・」
達したばかり、触れられてしまうと痛いほど感じてしまうそこを再び煽るように擦られて、
バーナビーは堪えきれずに制止しようとする。
けれど虎徹もまだまだ足りていなかったから、目を細めて無言でぐい、と腰を使って深いところを抉った。
「あぅッ!」
唐突に奥を突かれ、バーナビーが目を見開く。
「・・・・ッ、あぁっ・・・・」
奥の敏感な、柔らかい場所をズッ、ズッ、と連続して強く突き上げられ、その刺激にどうすることも出来ないバーナビーの爪が、シーツに喰い込む。
いつもなら絶対に出さないような高い声が、勝手にせり上がってくるのだが自分でも止められない。
と、虎徹が上半身を折り曲げ、倒して口唇を塞いできた。
自分のそれより確実に熱い舌が舌に絡んできて、数回、強く弱く吸われる。
・・・・そういえば、喧嘩云々を抜きにしても、
普段、通常時、ベッドの中以外互いの部屋以外の場所、
所謂公共の場所、ではいくら他に人の目がなかったとしても、二人きりだったとしても、
虎徹がへらへら戯れ言を口にしたり、身振り素振りでベタベタ甘えてくることは多々あるのだけれど、
往来の場でキスはほとんどしたことがない。
キスをする時は大抵、本当に誰も何も邪魔が入らないプライベートな密室の中だけであって、
いくら何でもそのあたりは一応、弁えているのかもしれない。(もしかしたら単に偶然なのかもしれないが)
快楽に支配されそうで、あまり考えられない頭の中でぼんやりそうと思った。
だからこそ、こうやって交わすキスは深く、貪るものになる。
そしてそんな行為は決して嫌いじゃない。 全然、嫌じゃない。
しつこいとも思えるほど長く貪られても、それはどれだけ彼が飢えていたか、
また、どれほど切要とされているかの証拠だから。
「ふ・・・・っ・・・」
その間も虎徹は腰の動きを止めず、
気付けばまた勃ち上がりの様相を見せているバーナビー自身を互いの腹部の間で擦られ、
思いがけず自分でも内側の虎徹自身を強く締め付けてしまったのがわかる。
「・・・・ッ」
きつく、狭く、それでいて柔軟で温かい内側の齎す快楽に、虎徹が息を飲む。
明るいがゆえ、バーナビーからもそんな彼の表情ははっきり見えて、
快感に流されないよう、堪えるように浅く荒い呼吸を繰り返すその顔には、
いつもの彼とは違う色気があることに気付いてしまい、ゾクリと背筋が粟立つ。
「ん・・・・ッ・・・!」
すると、急にグイっと片方の脚を大きく上に抱え上げられて、内側で虎徹が当たる位置が変わった。
先程までとは違った、また別の弱いところを掠めた切っ先に、上がる甘い吐息。
「こっちも、スキなんだよなあ?」
ヘンなところで学習能力の高い虎徹は、しっかり覚えていたらしい。
「く・・・っ・・、う、あ、ぁぁ・・・・っ・・・・」
感じ過ぎてしまい、バーナビーは虎徹を押し留めようと手を伸ばすけれど、
こんな体勢では力も何も入らない。
それをいいことに、虎徹はそのままバーナビーのウィークポイントを的確に突いてくる。
「あっ、あっ、あぁ・・・・ッッ!」
もう声も抑えられない。 口唇の端から顎まで伝う唾液も拭っていられない。
そこまで、気が回らない。
快楽に塗り潰されて何も考えられなくなりそうで、視界もまた浮かび上がってきた涙で霞んできた。
バーナビー自身の先端から、白と透明が混じった蜜がとぷ・・・、と溢れ落ち、伝っていく。
「ん・・・・っ、ん、く・・・・ふ・・・・っっ・・」
「悦さそ・・・・」
満足気な虎徹の低い声と同時、何度目だろう、またもや熟れきったそこに指が絡んできた。
「っ・・・・う、ぅぁ・・・・っ!」
包み込まれた瞬間、ビクッと細い身体がおののく。
「悦くねぇ?」
「あ・・・・っ、あっ・・・・!」
問い掛けられても、バーナビーからすれば返事が出来るわけがない。
懸命にかぶりを振って、直接的な性感を逃そうとする。
が、虎徹視点でみればまるで否定の意をあらわすかのそんな仕種は誤解を招くだけだ。
「ン? もっとかよ?」
「ち・・・違・・・・っ・・・、ひ、あッ!!」
内部の弱いところをぐりぐりと先端で擦られて、意識が一瞬飛びそうになった。
虎徹の掌中では、熱い粘液でくるまれたバーナビー自身が切なく痙攣を起こし始める。
「も・・・・っ・・・、や、め・・・・っ・・・」
前立腺を擦られながら、手のひら全体で強く強く自身を扱かれた。
濡れた音が前からも後ろからも響くけれど、それにも気がつかないほど。
「は・・・っ・・離、して下さ・・・・っ・・・!!」
内壁を突き上げられる刺激だけでもどうにもならないというのに、
もう痛いほど快感を集め、神経の固まりになってしまっている最も敏感なバーナビー自身を弄られ続けるのは、今はつらすぎる。
途切れず扱き続けてくるその手を離して欲しくて、たまらず訴えるのだが、
その気になった三十路がそんな願いを聞き入れるわけもなくて。
虎徹は変わらず奥を激しく攻め込みながら、さらにきつく絡めた指で扱きつつ、
ぱんぱんに張った先端を指先でくいくいと揉んだ。
「あぁッ! あッッ!! ひ、ぅ・・・・ッ・・・・!!」
耐え切れず、先端から白蜜が少しだけ飛沫をあげた。
絶頂間際で、もう腰が砕けてしまいそうなほど揺らめいて止まらない。
「・・・・また、達けって」
「ん、あ、ぁ・・・・!! ――――― っっ・・・・!!」
激しく内部を穿たれると一緒、指で付け根から括れの部分までを素早く揉み込まれ、
今度は遮るものなく促すように真っ直ぐ高みまで持っていかれて、
またも身体の中で虎徹の迸りを感じるのと同時、連続して三度目、バーナビーは絶頂に達した。






身体を起こして文句を言う気力も残っていないらしい。
ずるりと虎徹が中から己を引き抜き、バーナビーのその顔を覗き込むと、首だけを捻って枕に顔を半分埋め、忙しない呼吸を繰り返していた。
「おーい?」
「・・・・・っ、ふ、・・・・」
息は荒く落ち着かず、呼びかけてもほとんど返事になっていない。
何とか視線だけでも合わせようと、頬に手を添えると 「うう」 とか何とか、ほんの少し呻かれ、かぶりを振られた。
しかしそれはここに来ても駄々をこねているかのように見えて、
たとえ無意識であるにしても、そんな可愛い振る舞いを見せられてしまったらまたも自然と頬に口許、
そこだけでなく顔全体がまたしてもまたしてもこの上なく緩んでいくが仕方がない。
「ラスト、もっかいイケるか・・・・?」
拒まれても頼み倒す算段でいるくせ、あえて確認する。
何しろ三時間も外で待ったのだ。 3ラウンド目に突入したってバチは当たらない。
虎徹はそう考えたのだが、バーナビーはその言葉の意味が鼓膜を通じて頭に届いた途端、
ぼんやりとしていたそれまでとは、一瞬にして表情を変えた。
「・・・・・・・む、無理、ですっ・・・・!」
「若いんだから、ムリかどうかはチャレンジしてみてから決めろって」
「決めるも何も・・・・!!」
「いいからイイから。 俺に任せとけ」
あまり長く問答を続けていると、体力を回復したバーナビーに力ずくで逃げられてしまいそうで、
まだ完全に息が整わないうち、身体に力が入らない今のうち、強引にころりと反転させ、うつ伏せにさせる。 細く締まった綺麗な背中が明るい陽光に晒され、露わになる。
「どこもかしこも白いよな。 ・・・・改めて感激するぜ」
白く、すべらかな肌はそれでも今までの行為で上気していて、うっすら桜色に染まっている。
汗と、体液とで濡れたその身体はただそれだけで、そこにあるだけでそそる。 誘われる。
そして虎徹はバーナビーの腰を自分の方に向け、臀部を掲げた形になるように膝を立たせ、
片手でその細腰を抱え上げた。
まるで動物が伸びをするような体勢を取らせたあと、先刻、自らも二度放った最奥の入口を指の腹で数回、なぞった。
「何、を・・・・!っ・・・・」
狼狽されても、仕掛けるこちらは慌てない。
「大人しくしててくれよ・・・・?」
余裕めいた表情のまま、二本の指で軽く押し広げ、放った自分のものが零れ出てくるそこに、迷わず指を押し込んでいく。
「あ、ぅ・・・・―――っっ・・・」
中のものがとろりと零れる感触と、侵入してくる指の感覚にバーナビーがきつくシーツを握り締める。
あれだけ蹂躙された後でも、虎徹の指を締め包んでくる内壁は弾力を保ったままで、
軽い驚きさえ感じつつ、温かな中を存分、探る。
その最中、ふと見れば付かせた膝はかたかたと震えていて、ともすれば崩れてしまいそうだ。
知り尽くした身体の中。 散々弄り倒した前立腺を簡単に探り当て、迷わずクイっと突付く。
「ひ・・・・ッ・・・!」
ぴっ・・・、とバーナビー自身の先端から白いものが一滴だけ飛んだ。
今の衝撃で残滓が弾けたようだ。
「お? また出た?」
「違・・・っ・・・!、やめっ・・・・」
強い快感から逃れようと、握り締めたシーツに縋るようにバーナビーは身を捩らせる。
けれど決して逃がさず、逃げようとする腰を抑えて一層、
中のポイントを意地悪く、抉るように指先で刺激した。
「あッ・・・あ・・・・! う、く・・・・っっ・・・」
押し寄せる快楽に翻弄され、甘い甘い声を合図として、虎徹は中の指をもう一本増やし、
内側から拡げたそこにちゅ・・・、と唇を這わせた。
「なッ・・・・!!? や、やめ・・・・ッ・・・舐、め・・・・!!」
前だけならまだしも、後ろにまで口付けられ、侵入を試みる舌にバーナビーはあからさまに取り乱し、
必死に虎徹を退けようとするのだが、元来、背中を見せるうつ伏せの体勢で虎徹に抑え付けられているため、到底敵うはずがない。
それでも往生際悪いことこの上なく、その都度逃れようとする腰をぐいっと引き寄せ、
抱き寄せつつ空いている方の腕を回し、トドメとばかりにバーナビー自身をぐっと握った。
「ッッ・・・・!」
引きつったような音で、バーナビーの喉が鳴る。
弱い弱い部位を二箇所同時に愛撫を送り、決して逃げることができないようにしながら、
更に奥深くまで舌を挿入し、自らの苦味のする内壁を限界まで舐め上げる。
「・・・っう・・・ぁ・・・、・・・・ぁ、ぁ・・・っ・・・」
顔は見えない。 押し殺したような、つましい声が小さく鼓膜に届く。
気付けば抵抗の欠片もなくなっていて、もしかしたらまた泣かせてしまったのかもしれない。
途端に 「うわ、」 と強引すぎたことを少しばかり反省しないでもなかったのだけれど、
ここまでやってしまったのだから、今になって反省したってどちらにしろどうせ後で散々言われるのだ。
だったら、後悔のないように思う存分、啼かせ倒したい。
舌であちこちを味わって、唇でいろいろ啜っているうち、若さゆえか、次第に硬さを取り戻し始めるバーナビー自身の先端部をくるくると擽る動きで擦る。
「んぁ・・・・っ・・・あ・・・あッ!」
蕩けそうだ。 内側も、外側も。 触れている指も。
こんな甘い甘い声をずっと聞き続けている耳も、自分の身体も。
「マジで、やべぇって・・・・」
バーナビーの嬌態に、くらりと眩暈を起こしそうになりながらの掠れた呟き。
ここまでのめり込んでしまうなんて、これほどまでに全部が全部カワイイだなんて、初対面の頃は微塵も思わなかった。 予測もできなかった。  ・・・・何某かの予感はしていないでもなかったけれど。
は、と軽く息をついた虎徹が動きを止め、
顔を上げるとバーナビーもゆるゆると顔だけをこちらに向けてきた。
やっぱりまた泣かせてしまっていて、その目はうっすら滲んで濡れている。 今すぐにまたしてもむしゃぶりつきたくなった。
が、まだそれを悟られないよう、彷徨わせた視線にチラリと映った、小さなそれ。
自分で置いたものながら、今の今まですっかり忘れていた。
「・・・・発見」
「・・・・・・・・・?・・・・」
彼の今の体勢、今の位置からでは見えないようで、何かを捉えた虎徹の一言と、
目線にバーナビーが怪訝な顔をする。
重ねて察知されないよう、ごくごく自然な仕種と動作で身体をずらし、腕を伸ばした。 取った。
ガラスの小さな瓶。
中身はティーハニー。
ベッドヘッドの上に、ずっと置いたままだった。
「ティー・・・ハニー・・・・?」
手の内のそれが、何だかやっとわかったらしいバーナビーが首を傾げる。
「・・・・な、バニー」
唆す響きで、提案する。
思い付いた。 思い付いてしまった。 そうしたらもう止められない。
「甘いハチミツをな、甘い甘いバニーちゃんに塗って注いだら、もっと蕩けちまうかな」
「・・・・・・・え・・・・?」
最初は、虎徹の言わんとしていることが、理解できなかったらしい。
が、蓋を開け、指先でとろりと中の琥珀色の蜜をすくい上げ、たっぷりと乗せた指を濡れた入口に持っていくと、やっと分かったのか思い切り目を見開いた。
「や・・・・ッ! やめて下さい、そ・・・れは・・・・ッッ・・・・!!」
本気で暴れ出される寸前、先手を打ってバーナビー自身を乱暴に握って強く強く戒めると、
たまらずがくりと肘が崩れ、抵抗を封じることに成功する。
「やめ・・・・っ・・・、駄目、です・・・・っ虎徹、さ・・・・っ・・・」
「やってみなきゃわかんねーだろ」
「―――― は、っ・・・・」
優しく言って、握り締めた自身から指を離してやる。
すると身体は僅かに気を抜いたのか、腰が揺れた。
一方、離した指で最奥を拡げ、すくった蜂蜜を中に持っていく。
ふわりと漂う、ティーハニーの甘い匂い。
「っ・・・!? ぁ、あっ・・・・、・・・・っ!」
二人の体温より低い、常温で塗り込まれる蜂蜜をただでさえ熱い内壁の粘膜は冷たく感じ取ってしまうのだろう、虎徹が指で蜂蜜を注ぎ入れるたびに内部は収縮し、出入りする指をぐいぐい締め付けていく。
蜂蜜にしてはどちらかといえば粘度のゆるい、さらっとしたティーハニーは滑りも良好で、
思いのほか多くバーナビーの身体は飲み込んだ。
身体の中に塗り込められる、冷たい甘い琥珀色の液体と、
それを送ってくる虎徹の指の動きに翻弄されて、バーナビーの身体が全体的に戦慄き出す。
「あ、あ! ・・・・っっ、く、はっ・・・・!」
一すくいではふんわり漂うだけだった蜂蜜の匂いは、バーナビーの身体と一緒になって、
むせ返るほど甘ったるい、濃厚なものに変化して。
虎徹が指を抜くたび、つ・・・・、と琥珀色の細い糸がひかれる。
揺らめく腰、勃ち上がった肉棒からは蜂蜜とは違う、透明な糸が滴り、シーツを汚している。
「や・・・、や、です・・・っ、沁・・・み、て・・・・っ・・・・!」
「なに、もしかして、・・・・痛え?」
バーナビーの甘苦しげな、かぶりを振りながらの途切れ途切れの訴え。
粘膜に刺激が強すぎて、痛みを感じるのかと虎徹が不安になったのも束の間、
その熱に浮かされたような表情と、紡がれる言葉の端々の甘さを鑑みるに、そうではないらしい。
そして今更、虎徹も自らの息が相応に、相当荒くなっていることに気が付く。
「バニーがもっと、甘くなったか・・・・?」
囁き訊ねながら、ごくりと喉を鳴らして、とうに怒張していた虎徹自身入口に宛がう。
自分の放った白いものと、送り込んだ琥珀色で潤った内部にまず先端を挿れ、ぐぷ、とあとは根元まで一気に押し込んだ。
「んあ・・・・ッ! あ、ぁ、・・・・っんぅ・・・・っ・・・!!」
液体といえど、とろみのある異物感。
そんな中を貫かれる衝撃に、バーナビーの息が僅かに詰まり、その後、断続的に甘い喘ぎを漏らす。
後ろから、より深く深く繋がれる体位であるため、やわらかく小刻みに痙攣し吸い付いてくる内壁は、
内側の虎徹をも高みに誘って、三十路も漏れそうになる声を喉の奥で押し殺す努力。
「は・・・・、」
それでも熱を孕んだ吐息は隠しようがない。
ひくひく蠕動するバーナビーの内側は、まだ虎徹が身じろぎ一つしないままでも甘く促してくる。
あれもこれもどれも甘い。
バニーちゃんが元々甘いのは勿論、掠れる声も、濡れる身体も。 そして自分の囁きも。
「・・・・も、苛めねえから」
一旦、ゆっくり自身を引き抜き、狙いを定めて勢いよく、深いところまで一挙に穿つ。
「あ・・・・ッ!!」
跳ねる腰。 仰け反る背中。
その反応に満足して、連続して細かく突いてやる。
「あ、あ、あッ・・・!! ん、ぅ・・・・っ・・・!」
ぬめる中をぐちぐちと掻き回すたび、バーナビーの腰が揺らめく。 絶えず香るハチミツの甘さ。
「イイ? ・・・・バニー?」
逃げ打つ腰を引き留め、返事がないことを前提に甘く、甘ったるく聞く。
ぬるつきベタつく下肢でも出し入れを続け、繰り返し柔らかな中を擦り上げる都度、バーナビーから零れ漏れる吐息に似た声。
「・・・んっ・・・!」
確実に追い上げていくにつれ、収縮が激しくなる。
もう何度目になるのだろう、さすがにもうあまり焦らせない。
何回も泣かせちまったもんな、と一ミリグラムだけ反省(・・・・) して、
虎徹はすっかり勃ち上がり、反り返るバーナビー自身に愛撫を矛先を向けた。
ゆるゆる丁寧に扱き上げる。
「く、は・・・・っ・・・! ぅあ、・・・・っ」
穴孔をくりくり撫で回せば、注がれたティーハニーに劣らない量の透明な蜜が溢れ、
裏を伝って後ろに伝い落ちる。
「後で風呂、一緒に入ろうな・・・・?」
全部しっかり洗ってやるから、と告げれば、バーナビーはふるふる首を横に振る。
思いっきり嫌がられたのか、それとも快楽に耐えようとしての行為だったのかは定かではないが、
どちらにしろこの状態では風呂どころか、シーツから何から総取り替えになることは想像に難くない。
「ッ、 ――― あ、ふ、あぁ・・・・っ、あ、あ・・・・!」
バーナビー自身を弄るそのたび、切ない声と内壁が締まる。
互いに与え合う快楽に、虎徹もそろそろ限界が近くなってきた。
は、と軽く息を吐き、絶頂を目指すためのものに動きを変える。
激しく奥を数度突き上げ、ひくひく震えるバーナビー自身もしっかり上下に扱き上げ、快感を直に与え続けて。
「あっ、あ、・・・・あっ・・・・!」
バーナビーの腰が浮き、手の中の自身も苦しげにぴくぴく痙攣し始めた。
シーツに立てた爪が白くなるほど力が込められ、合わせて内部も虎徹の全てを搾り取ろうとするかのよう、吸い付いてきつくきつく絡み付いてくる。
「く、・・・・ッ・・・」
「っ、〜〜〜〜〜ッ、うぁ、あ・・・・!!」
絶頂の予兆に、より強い快感を得たいと全身が戦慄く。
望みに応えようと、虎徹が奥の柔らかなところを抉りながら、括れの部分をくにくに揉んでやった瞬間。
「いッ・・・・! ―――――ッ、あ・・・・ッッ!」
びくん、と脈打った彼自身の先端から、暖かな白蜜が溢れ落ちた。
同時、内壁も力強く虎徹を締め付け、
「・・・・は、・・・っっ・・・、ッ・・・・」
堪えることなく、虎徹も内部に全ての熱欲を吐き出した。


「・・・・ん、っ・・・っ・・・」
絶頂の余韻が治まらないバーナビーの中から、ぐちゅりと音を立てて自らを引き抜くと。
己の白の中に混ざったハチミツまで、とろん・・・・、と滴り落ちた。
ふと気付けばベッド上、コロリと放り出されていたティーハニーの瓶はほとんど空っぽで。


なんとなく今後は、どこでも外でも往来でも、
ハチミツを見るたび味わうたび本日の 『ハチミツon(・・・・in???) バニーちゃん』 を思い出し、
何だかとてもとてもアレ(・・・・) な気分になりそうだ。






































豆知識その三。 えっちの後、大抵の場合バニーちゃんは照れ隠しで口煩くなる。




「本当に、本っっっ当に何から何まで中年のおじさんのプレイと言動ですよね・・・・!!」
「そ、そう言われちまうと言い訳のしようも・・・・」


予想通り、
やっぱり事後、バスルームから戻ってきた途端&気力体力が少し回復した途端、怒られた。


「成人向DVDや動画の見すぎです!」
「みっ・・・・見てねぇよ!」


そんなん見てるトコ見つかったらそれこそお前怒るだろうが、 と小さくぼやく虎徹の反論など、
最初からバーナビーはこれっぽっちも聞いていない。


「そんなだと、これからどんどんどんどん脂ぎったエロ中年に成り果てていきますよ!?」


まだ湿り気を帯びた髪のまま、まくし立ててくるうさたんに、
そうさせてんのは全部が全部お前なんだけどな、と言いたいのをおじさんはぐっとこらえて。


「わーかった! わかった! 今日の暴走のお詫びに今度、バニーのワガママ何でも聞いてやるから」
な、機嫌直してくれよ、とご機嫌取りに向かう。
「・・・・本当ですか」
しばらくごねられるかと思いきや、するとすぐ、わりと真面目に反応があった。
意外に感じつつ、
「嘘なんか吐かねえって。 お前相手に」
負けじとこちらも真摯モードで迎えうち、
「僕はたぶん、ずっと我儘ですよ」
それでも構わなければ、とバーナビーが続けようとするのを遮って。
「望むところだ」
風呂あがり、ほかほかのバニーちゃんをぐいっと引き寄せた。




夕暮れの部屋の中、ハチミツの残り香が、ほのかに漂った。






























翌朝一緒の出勤途中、
「今度はバニラフレーバーとかもいいよな」
「バニーと一緒にバニラでバニティ・フェアーへ、ってな☆」
並んで歩きながらついついそんなタワゴトを口にしてしまったら案の定。






―――――――――― また、怒られた。















いいんです ヒーローだから連続してヤっても大丈夫 なんです!!(言い切った!)
当サイト、間違いなくエロ最長作文です。
皆様途中で飽きてきませんでしたでしょうか・・・・。 わたしは飽きた!(笑)
最後の「バニティ・フェアー」の単語はは良い意味合いの方で受け取ってください